2005年春季CCS特集:富士通九州システムエンジニアリング

自社パッケージ事業を強化、海外展開にも意欲

 2005.06.27−富士通九州システムエンジニアリング(FQS)は、自社パッケージの開発・販売を強化し、海外市場の開拓にも挑戦していく。

 同社のCCS事業は、富士通製品および菱化システムとの提携に基づく他社製品販売、国家プロジェクトへの参加を中心としたシステムインテグレーション事業、そして自社パッケージ事業の3本柱で構成されている。このうち、独自事業を伸ばそうというのが今年の方針。

 とくに、体内での薬物の挙動を予測する「ADMEWORKS」はバージョン2が発売されたばかり。予測実行用の「ADMEWORKSプレディクター」と、予測モデルを自分で作成できる「同モデルビルダー」が用意されている。

 同社から提供される予測モデルは、当初の発がん性(ラット)とエイムズ試験(変異原性)、P450(CYP3A4)、溶解性に加え、トランスポーター関連、血液脳関門、ヒト腸管吸収、生分解性、生体内蓄積性予測モデルが追加されており、さらに有用性が増した。

 最近では、トライアルに入るユーザーがかなり増えたが、引き続き機能充実と予測率の向上を図っていく。同時に海外販路の確立も急ぐ。

 また、丸和栄養食品と共同で製品化した「CrystalTB」も海外で期待される。これは、たん白質の結晶化条件などをデータベース化したもので、今年の米国結晶学会で展示と講演を行い、かなりの注目を集めた。大手商社系のルートで販売準備をしている。