2005年春季CCS特集:菱化システム

統合ソリューション推進、3製品連携を実現

 2005.06.27−菱化システムは、CCG社の「MOE」、インフォセンス社の「KDE」、デイライト社の統合化学データベース(DB)ツール群などの複数製品を組み合わせたソリューション提案に力を入れる。単なる輸入販売ではなく、システムの中身にまで踏み込んだ統合を実現し、付加価値の高いシステムに仕上げていく。

 今回の3製品の連携は、開発元を巻き込んだ新戦略で、具体的にはMOEからデイライトへの直接アクセスをCCG社が、KDEとデイライトの連携をデイライト社が、MOEとKDEの統合を菱化システムとインフォセンスが共同で実現している。基本的には、MOEまたはKDEのアプリケーションからデイライトのDBエンジンを呼び出すようなイメージになる。

 とくに、デイライトのDBエンジンMerlinとDB管理システムTHORは、コンパクトでハンドリングしやすい。Merlinは全データをメモリー上に読み込んで検索するため、きわめて高速でデータマージも速い。MOEにも簡単なDB機能はあるが、Merlinならパソコンの1ギガバイトのメモリーで1,000万化合物を一気に扱えるため、パフォーマンスが大幅に向上する。

 KDEはワークフロー型のデータマイニング統合ツールで、コンポーネントとしてMerlin/THORを組み込める。

 一方、MOEについては今年からサイトライセンスが新設されており、実験科学者などを含めた大規模ユーザー展開がしやすくなった。