2005年春季CCS特集:住商エレクトロニクス

開発力を生かした新展開へ、上流から下流まで統合支援

 2005.06.27−住商エレクトロニクス(SSE)は、8月1日付で住商情報システム(SCS)と合併(存続会社はSCS)する予定だが、同社のCCS関連事業においてはシステムインテグレーターとしての開発力を生かした新展開が期待される。

 SSEは米トライポス製品を中心に創薬研究分野の支援に集中してきたが、SCSはGLP(安全性試験)やGCP(臨床試験)などの川下分野に強い。合わせて、新薬の研究開発プロセスを上流から下流まで幅広くカバーできるようになる。また、トライポス自体も最近では開発をともなうソリューション事業の比率を高めてきており、SCSの開発力を利用すれば、そうした戦略にうまく合わせることも可能になるというわけだ。

 例えば、トライポスの電子ノートブックをはじめ、データ解析ソフト「SARナビゲーター」や情報共有ソフト「LITHIUM」、またサーモエレクトロンやウォーターズのLIMS(研究情報統合管理システム)製品も、システムインテグレーション(SI)サービスのコンポーネントとして真価を発揮する。

 トライポスの実績豊富なCCS製品である「SYBYL」のインターフェースを使って計算エンジン開発をしている大学などの研究者も多いが、SYBYL側の機能を十分に生かしていないケースがあるという。そのような場合に、同社のノウハウで使いやすく高機能にエンジンを組み込むサービスが提供できる可能性もある。