菱化システムがIOインフォマティクスの電子ノートソフトを発売

個人・グループの研究における生産性向上、各種情報をデスクトップに集約

 2005.06.16−菱化システムは、米IOインフォマティクス(本社・カリフォルニア州、パトリシア・ローグ社長)と代理店契約を締結し、電子ノートブックソフト「Sentient Desktop」(センシェントデスクトップ)を販売開始した。各種実験計測装置の画像データや分析データ、テキスト情報などを電子化して蓄積することができる。研究活動でコンピューターを利用している人に対する支援ツールとしての機能を充実させており、個人あるいはグループの生産性を向上させることができる。ソフト価格は、3年間ライセンスで453万6,000円。

 電子ノートブックは、実験などを行ったのちに研究者が作成・提出する実験ノート(報告書)を電子化したもので、ペーパーレスの業務フローに組み込まれるかたちでエンタープライズレベルで導入されるケースが多い。しかし、今回のセンシェントデスクトップは個人またはグループの生産性向上ツールとしてデザインされていることがポイント。

 研究者が業務の中で扱う各種画像や分析データ、スプレッドシート、文書ファイル、公共データベース(DB)情報など、本来はファイル形式が異なるためにまとめて扱えなかった各種情報を共通のユーザーインターフェース上で統合することができる。

 解析機能としては、電気泳動ゲル画像の自動スポット検出、実験条件やゲルサイズが異なる結果を比較するための正規化処理、複数の画像間での差違比較などが可能。

 また、強力な検索機能も備えており、任意にグループ化した公共DBに対して単一のクエリーで横断検索するなどの自動化処理も行える。社内および外部のデータソースから情報を集めて自分のデスクトップ上に呼び出すことによって、個人またはグループでの研究活動を多角的にサポートできるという特徴がある。パーテック社の統計解析ツールを組み合わせて、さらに高度なデータ解析を行うこともできる。

 当面は、ライフサイエンス分野の研究者を対象に販売を行っていく。