ノーザンサイエンスが創薬化学研究者向け解析ソフトを発売

米セージインフォマティクスと代理店契約、使いやすいパーソナルツール

 2005.08.19−ノーザンサイエンスコンサルティング(NSC、本社・北海道千歳市、村上剛社長)は、米セージインフォマティクス(本社・ニューメキシコ州、デヴィッド・ミラー代表)と代理店契約を締結し、創薬化学研究者向けソフトウエア「ChemTK」の販売を開始した。実験をしながら、化合物ライブラリーのデータを処理したり、構造活性相関(QSAR)などの統計解析を行ったりすることができるパーソナルなツールで、価格は1本6万2,000円(アカデミック版2万8,000円)。

 ChemTKの最新版はバージョン4.2。パーソナルユースを想定して開発されており、低価格かつシンプルで使いやすいことが特徴。米国では、2002年の発売から2年間に口コミだけで1,000本近くが売れたという。

 化合物データのSDファイルを一括で読み込むことができ、データの可視化や閲覧、クラスタリング、クエリー検索、ディスクリプター計算、QSARモデル作成、分子構造解析などを一貫して行うことが可能。主に、医薬候補化合物のスクリーニング業務に従事する研究者のためにデザインされているようだ。

 NSCによると、多くの化学・製薬企業では、すでに比較的大型のコンピューターケミストリーシステム(CCS)を導入しているが、実験研究者がいつでも自由に計算や解析に利用できるケースはむしろ少ないという。このため、国内でも普及が期待できるとしている。

 また、セージ社はChemTKの機能をActiveXまたはDLLコンポーネントのかたちで、他のアプリケーションに組み込むことができるようにする「ChemTKX 1.1」もラインアップしているが、NSCではこれも提供していく計画である。