菱化システムが米パーテックから独占販売権
医薬研究向けデータマイニングツール、3種類の用途別ソリューションを用意
2005.08.12−菱化システムは、米パーテック(本社・ミズーリ州、トム・ダウニー社長)からデータマイニングソフトウエアの国内独占販売権を取得、8月から本格的に事業を開始した。医薬品開発を行う実験科学者のパーソナルなデータ解析ツールとして売り込んでいく。用途別に「ゲノミクスソリューション」、「QSARソリューション」、「スクリーナーズソリューション」が用意されており、業務に合わせて導入することができる。ソフト価格は、年間ライセンスで企業ユーザー向けが78万7,500円から、大学向けは15万7,500円から。
パーテック製品は、今年の3月までエルゼビアMDLを通して国内で販売されていた。MDLとの契約終了にともない、パーテック側から菱化システムに代理店のオファーがあったという。ちょうどこの間に製品体系も変わってきており、以前は統計解析とグラフィックのツールを集めたという印象だったが、現在では具体的な用途を想定したソリューション中心の体系となっている。
その詳細としては、大量のデータから各種の統計解析を行い、データマイニングと意思決定のプロセスを支援するための基本的なツールを統合した「Partek ディスカバリースイート」に加えて、3種類の用途別ソリューションが用意される。QSAR(構造活性相関)解析を行い、予測性の高いモデルを構築するための「Partek QSARソリューション」、このQSAR機能を含めたうえでハイスループットスクリーニング(HTS)のプレートデータから有望なリード化合物を発見するためのマイニング機能を統合した「Partek スクリーナーズソリューション」、一方でマイクロアレイなどの遺伝子発現データから生物学的に重要な信号を洗い出し、高次元のゲノム解析を高速で実行するとともに、アノテーションや外部データベースとのリンクなどの機能も備えたゲノム研究総合支援環境としての「Partek ゲノミクスソリューション」がある。
プラットホームとして、Windows、Linux、SGI、サン、マッキントッシュをサポートしており、スタンドアロンでもネットワーク環境でも使用することが可能。ライセンスもノードロック型とフローティング型が用意されている。すべて年間使用権で、例えばスクリーナーズソリューションの場合は、ノードロック型は企業向け99万8,550円、官公庁向け74万9,700円、大学向け20万550円、フローティングライセンスは企業向け199万3,950円、官公庁向け149万6,250円、大学向け40万50円。ゲノミクスソリューションはノードロック型が同様に108万6,750円、81万5,850円、21万7,350円、フローティング型が217万3,500円、163万1,700円、43万4,700百円。
菱化システムでは、独自に加CCGの「MOE」との統合も図り、Partek内からMOEの機能をコールして、QSAR解析でディスクリプターを算出させるなどの連携がシームレスに行えるようにする。