2005年秋のCCS特集:住商情報システム
Windows製品群を新ブランド展開、合併機にCCS事業発展へ
2005.12.08−住商情報システム(SCS)は、8月に住商エレクトロニクス(SSE)と合併し、SSEのCCS事業を引き継いで発展させていく。もともとSSEは海外の優れた製品を中心とした商社型、SCSはシステムインテグレーターとして開発型のビジネスを得意としており、合併によるシナジーを発揮しやすい。新体制のライフサイエンス事業部は、病院向けなどの医療情報システム事業を含めて全国に70人以上の豊富な陣容を誇る。
CCS事業の主力商品は、SSE時代から長年手がけている米トライポスの製品群。今年の夏からWindowsベースのシステムを新しい「ベンチウエア」ブランドで展開しはじめており、ラインアップが急速に充実しつつある。コンビナトリアルケミストリーに基づく「ベンチウエア・ライブラリーデザイナー」と「同ライブラリーメーカー」、ハイスループットスクリーニング(HTS)データ解析を行う「同HTSデータマイナー」(旧製品名SARナビゲーター)、実験研究者が計算化学技術を自由に駆使できるようにする「同3Dエクスプローラー」(旧製品名リチウム)に加え、ドッキングシミュレーションを行う「同ドック」、電子実験ノートブックの「同ノートブック」などがある。
ベンチウエアシリーズは、有機合成などを行う実験研究者向けのシステムとなっており、解析の専門家が使用するプラットホーム製品である「SYBYL」と連携することが可能。例えば、3Dエクスプローラーは、わかりやすい操作と豊富な視覚化機能でSYBYLの計算結果などを利用しながら、日常的な研究活動の判断材料に利用することができる。ドックも、ドッキング解析自体はSYBYL側で行うが、解析手順をワークフローとして共有できるという特徴がある。
また、6月から紹介をはじめた「EAインベンター」も市場で評価が高い。新しい発想でつくられたデノボエンジンを採用したソフトで、スコアの高い構造を生成するエボリューションアルゴリズムが組み込まれている。