サイバネットシステムがPDF向けプラグインソフト発売

文書中の化合物名を抽出・構造式描画、文献調査に威力

 2005.10.20−サイバネットシステムは、米オープンアイ・サイエンティフィックソフトウエア(本社・ニューメキシコ州、アンソニー・ニコルス社長)が開発した「Lexichemプラグイン」の販売を開始した。PDF形式の学術論文の中に含まれている化学物質名を自動的に認識し、その分子構造式を表示する機能がある。文献調査の理解を深めるのに役立つ。ソフト価格はサイトライセンス(最大百ユーザー)で183万円から。初年度5,000万円の販売を見込んでいる。

 Lexichemプラグインは、アドビのアクロバットおよびアクロバットリーダーのプラグインとして働くソフト。これが組み込まれた状態でPDFファイルを開くと、その文書中をスキャンして、有機・無機を含めた化合物名を高速にリストアップしてくれる。その名前をクリックするだけで、化合物名から構造式への変換を行い、その二次元構造式が描画されることになる。

 α、β、オルト、メタ、パラなどの命名法にも対応しており、薬名や慣用名の認識が可能。有機化学、無機化学、薬学、農薬学分野の文書を対象にしており、「ナショナルケミカルインベントリー」データベースに登録されている化合物の80%以上を正確に認識し、構造式を生成できるという。

 同社が販売している米デイライトの化学データベース製品群との連携も可能で、化合物表記言語SMARTSを使った部分構造検索・化合物名検索が行える。