2007年春CCS特集:ケンブリッジソフト

電子実験ノートで攻勢、日本IBMとの提携で新展開

 2007.06.28−ケンブリッジソフトは、電子実験ノートブックが好調で、昨年はグローバルで30−40%成長を記録した。欧米のメガファーマに導入が進んできており、こうした実績をテコに日本市場でも急速な浸透を図りたいとしている。

 同社の「E-Notebookエンタープライズ」は、メルクやアストラゼネカ、グラクソ・スミスクライン、ブリストル・マイヤーズスクイブなどに数100から1,000ユーザーを超える単位で使われはじめており、メインの合成部門だけでなく、分析部門や生物部門、前臨床部門にも採用が広がってきている。コンフィギュレーションで設定を変更することで、各部署向けに画面を最適化することが可能。

 ChemDrawといった化学者向けの標準ツールがベースになっているため、操作性に親しみがあって使いやすい。データ自体はオラクルに格納されるため、検索機能が強力で管理面でも優れている。

 事業体制としては、代理店である富士通とヒューリンクスに加えて、電子実験ノートについては認定インテグレーターとして日本IBMと提携。導入に当たっては研究部門だけでなく、知財部や管理部門も含めたワークフローの見直し、情報漏えいなどのセキュリティ対策が関係してくることも多い。こうしたビジネスルールの再構築をともなうコンサルティング、さらには新しい業務プロセスに基づいたソフトのカスタマイズ、システムインテグレーション、またシステム運用管理を含めたトータルサポートで日本IBMの総合力が生かされる。

 一方、デスクトップ製品群については年間サイトライセンスを推進しており、すでに450機関がこの契約に切り替えたという。