2007年春CCS特集:エルエイシステムズ

NMR関連ソフトで独自の強み、新展開で成長目指す

 2007.06.28−エルエイシステムズ(LAS)は、生体分子計測研究所(RIBM)の100%子会社として再出発してちょうど1年が経過。既存製品のサポートなどに関するユーザーの不安も払拭され、7月からはホームページもリニューアルするなど、新しい企業イメージを積極的に打ち出し、攻めに転じて事業の発展を目指していく。

 同社は、もともとNMRデータ解析など測定器と連携したソフトで強みを発揮してきた。主要な製品としては、米国立衛生研究所(NIH)で開発されたNMRたん白質構造計算ソフト「NMRPipeシリーズ」、パーチソリューションズの1D-NMRスペクトル解析・予測ソフト「PERCH」、チューリヒ連邦工科大学(ETH)のピーター・ギュンタルト教授らが開発したたん白質立体構造予測ソフト「CYANA」、化学研究で利用される各種測定器のデータ管理・解析を中心とした一連のソフトウエアスイートであるACD/Labs製品など。

 また、このほどラインアップをシステム製品にも広げ、新たに米プロタシス社の高速NMRオートサンプラー「ワンミニッツNMR」の販売権を取得した。高感度プローブリキッドハンドラー、ハイスループットサンプルローダー、高機能ソフトウエアを組み合わせた自動測定システムとなっており、大量のサンプルを高速に処理したい製薬・化学メーカーからの関心が高い。

 同社では、引き続きNMR分野での強みを生かしながら市場ニーズに即応して新しい製品やサービスを取り入れていく考え。親会社であるRIBMとの業務連携・共同事業にも取り組み、グループのシナジーを重視した成長戦略を描いていく。