2007年秋CCS特集:コンフレックス

計算化学活用へサービス提供、他社ソフトとの連携支援

 2007.11.26−コンフレックスは、配座探索ソフトウエア「CONFLEX」を中心に、独自のノウハウで計算化学のプロフェッショナルサービスを提供している。CONFLEX自体の機能強化やバージョンアップも着々と行っているが、最近では解析をうまく進めるためにCONFLEXで発生させた配座を初期構造に使うなど、他のソフトと連携させるニーズも多くなってきている。

 計算化学シミュレーションにおいては、初期構造が重要であり、計算がうまく収束するかどうかに大きく影響する。このため、CONFLEXで探索した正確な3次元座標を利用したいという要望が増えてきた。具体的に同社では、非経験的分子軌道法の「Gaussian」や分子動力学法の「AMBER」で、CONFLEXを利用するためのサポートを行っている。

 とくに、Gaussianに関しては、専用GUI(グラフィカルユーザーインターフェース)ソフトの最新版「GaussView4」との連携を実現。 CONFLEXで発生させた複数の配座をSDファイル形式でGaussViewに読み込ませ、Gaussianで一気に計算させることが可能になった。

 また、来春に予定している機能強化では、逆にGaussViewが出力したMOLファイルをCONFLEXで読み込めるようにする。

 そのほかにも、CONFLEXは富士通の分子モデリングソフト「Scigressエクスプローラー」(旧CAChe)の中にも内蔵されているが、現時点ではバージョンが古いプログラムとなっている。今回、最新のCONFLEXの出力データをScigressエクスプローラーのプロジェクトリーダーで読み込めるように改善を図った。こうした他のソフトとの連携はこれからも積極的に行っていく計画である。

 一方、計算化学のサポートサービスとして、新たにフリーの分子軌道法ソフト「GAMESS」に対応する方針を固めた。国内では初のサービスとあって、広く注目を集めそう。