2008年冬CCS特集:ヒューリンクス

ワークグループ版の導入に力、年内にも新バージョン続々

 2008.12.04−ヒューリンクスは、パソコンなどで利用できる科学技術系のソフトウエアを多数扱っているベンダー。現在はデスクトップ製品が中心だが、顧客志向の事業体制を強化し、エンタープライズ分野にも進出していく考え。CCS関連では、「ChemOfficeワークグループ版」などがその入り口になりそう。

 同社はCCS関連だけでも多くの製品を販売しているが、来年にかけて新バージョン・新製品が目白押しとなっている。とくに注目されるのは、米ケンブリッジソフトの「ChemBioシリーズ」。来年の第1四半期に各製品のバージョンアップが行われ、定番の構造式作図ソフト「ChemDraw/ChemBioDraw」もさらに機能強化される。構造式からの化合物の名前の生成において複雑な環構造に対応できるようになるほか、構造式のオフセットローテーションといった便利な機能も追加される。

 また、統合スイートの「ChemOffice」や電子実験ノートの「E-Notebook」のエンタープライズ版に加えて、ヒューリンクスとしては国内市場でワークグループ版を伸ばしたい考えであり、ビジネスチャンスを拡大させるべく内部体制を強化中。マーケティングや営業の専門部隊を立ち上げつつある。

 一方、年内にもリリースされる新製品としては、豪クリスタルソフトの「CrystalStudioバージョン10」がある。ユーザーインターフェースが一新され、さらに使いやすくなっている。米ハイパーキューブからはたん白質モデリングなどに対応した新製品「HyperProtein」が登場する予定。米ウェイブファンクションの「Spartan08」も今月中旬には出荷になる。

 米ガウシアンの「Gaussian03」については、ユーザーの裾野の広がりに対応してオンサイトでの講習会を開催し、好評を得てきている。次期バージョンの登場に向けて、来年は無料でのセミナー開催などを企画したいとしている。