キングソフトが無料の辞書・翻訳ソフトを開発

マウスを載せるだけで辞書検索、英語学習のための機能も搭載

 2009.03.31−中国のソフト会社の日本法人、キングソフト(本社・東京都港区、翁永飆代表取締役/沈海寅代表取締役)は、辞書機能と翻訳機能を兼ね備えた無料のソフトウエア「キングソフト辞書」日本語版の提供を開始した。中国では1997年に発売され、7,000万人のユーザーが利用。昨年5月にはグーグルと提携してオンライン翻訳機能を統合した製品。常駐させておくことによって、調べたい言葉の上にマウスを載せるだけの操作で、その意味や英訳を調べることができる。

 今回の「キングソフト辞書」は、ウイルス対策ソフト「キングソフトインターネットセキュリティ」、統合オフィスソフト「キングソフトオフィス」に続く3番目の日本語製品として提供開始された。完全に無料で、同社のサイト(http://www.kingsoft.jp/dictionary/index.html)からダウンロードしてインストールすることができる。

 今後は、「キングソフトインターネットセキュリティ」と同様に広告モデルを採用することも検討するほか、専門用語辞書や他国語辞書などのコンテンツを加えた有償版の製品化も考えたいとしている。

 オンライン辞書として、三省堂デイリーコンサイス国語辞典(収録語数・7万2,000語)、三省堂デイリーコンサイス英和辞典(8万3,000語)、三省堂デイリーコンサイス和英辞典(7万7,000語)、オフライン辞書として旺文社ポケットコンプリヘンシブ英和・和英辞典(英和13万語、和英5万語)、旺文社国語辞典(5万4,000語)、フリー和英辞典EDICT(12万語)を搭載。単語にマウスを載せるだけで自動的に辞書が検索される。

 また、インターネットに接続していれば、文章を選択して翻訳(グーグル翻訳の機能を利用)したり、ウェブページ単位で翻訳したり、調べた単語を使っている例文を検索したりすることができる。さらに、英語学習に役立つ機能もあり、調べた言葉を自分用の単語帳に登録して覚えるといった使い方も可能。単語帳に登録した単語をデスクトップ上に表示する“ラーニングバー”機能も搭載している。

 なお、グーグル翻訳機能は、日本語と英語だけでなく、日本語と中国語の双方向翻訳にも対応している。

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 キングソフトでは、セキュリティソフトの最新版「キングソフトインターネットセキュリティUサービスパック1」と、オフィスソフト最新版「キングソフトオフィス2010」も同時リリースした。

 「キングソフトインターネットセキュリティUサービスパック1」は、ウイルス、スパイウエア、フィッシング詐欺などの脅威からパソコンを守る統合セキュリティソフト。最新版では、アプリケーションの危険度を自動的に判定する信用認証機能を組み込み、ユーザーを悩ませるアクセス許可のポップアップ表示を軽減した。また、インスタントメッセンジャーの通信の暗号化にも対応している。

 価格は、広告付きのバージョンは初期費用・更新料とも無料。広告なしのバージョンは、1年更新版が980円、無期限版は1,980円。

 一方、「キングソフトオフィス2010」は、マイクロソフトオフィス2007との互換性を強化し、2007形式で保存されたファイルを自由に開いて編集できるようにした。独自のプラグイン機能も追加。

 価格は、ワープロと表計算だけのパーソナル版が3,480円、プレゼンテーションを加えたスタンダード版が4,980円。VBA対応版は5,480円となっている。

 なお、キングソフトインターネットセキュリティは直近の1年半でインストールユーザーが170万を突破、月間13万ペースで増加しているという。キングソフトオフィスの方は、2008年に30万ライセンスを発行し、累計ダウンロード数は70万に達しているとのこと。