2009年夏CCS特集:アフィニティサイエンス

ハード系ベンダーと協業実現、並列環境設定済みで即稼働

 2009.06.24−アフィニティサイエンスは、海外のユニークな科学技術系ソフトを国内市場に導入。計算化学分野では高速なPCクラスターなどと一体化させたシステム販売を推進しており、ユーザーから高い評価を得ている。

 具体的には、高速な計算機環境を提供する専門ベンダーであるHPCシステムズと提携し、一体型ソリューションの販売を始めている。その1つが、ウィーン工科大学で開発された「WIEN2k」。密度汎関数法をベースにした固体の電子構造計算プログラムで、平面波法に局在軌道を拡張したAPW+lo法を採用していることが特徴。K点分割およびMPI方式での並列処理に対応していることを生かし、HPCシステムズのパーソナル型クラスター「BoxCluster ML」とのセット販売を7月から開始する。

 クアッドコアプロセッサーを搭載したノードを4基内蔵したシステムで、合わせて16コアの並列処理が可能。WIEN2kをあらかじめインストールし、設定も済ませてあるので、購入後すぐに利用することができる。ハードウエアの運用や保守に関しては、HPCシステムズから本格的なサポートが受けられる。

 また、オーストリアのインテル・リガンド社のファーマコフォアモデリングソフト「LigandScout」についても、HPCシステムズの高性能ワークステーション「HPC5000-XH216TA」とのシステム販売を推進。デュアルあるいはクアッドコアの2CPU構成で、ストレスのない高速な運用が行える。

 一方、イスラエルのシナジックス社の化学教育ソフト「モレキュラーコンセプター」は、今年からライセンス体系が変わり、さらに導入しやすくなった。大学教育に適したマルチメディア教材で、コンテンツは「メディシナルケミストリー」、「ドラッグデザイン」、「ケムインフォマティクス」、「ストラクチュラル・バイオインフォマティクス」、「プラクティカル・ドラッグディスカバリー」の5分野から選択して購入することができる。