2009年夏CCS特集:CTCラボラトリーシステムズ

ソリューション構築で成果、高品質なパッケージを提供

 2009.06.24−CTCラボラトリーシステムズ(CTCLS)は、候補化合物の探索研究から動物実験・臨床試験などの開発段階、さらには安全性情報の管理まで、製薬業のための情報システムを包括的にサポート。実績豊富な海外のパッケージを基盤としたソリューション構築で大きな成果をあげてきている。今年は、同社がCCS関連の専門ベンダーとして設立されて20周年であり、それを機にいっそうの発展が期待されている。

 同社の事業面は好調で、今年度以降はかなり大きなソリューション案件が連続するという。その1つが「STARLIMS」(米スターリムス)で、研究所などにおける各種分析・評価装置のデータを統合管理するプラットホーム製品。LIMS(研究所統合情報管理システム)分野のシステムだが、とくに食に対する安心・安全意識の高まりを背景に食品会社での導入が相次いでいる。加えて、化学や製薬業でも品質管理の要求がますます強まっていることも需要を押し上げている。

 また、英インステムのGLP対応安全性試験支援システム「PROVANTIS」も需要が本格化してきた。LIMS分野もそうだが、このGLP支援システムも決して目新しい製品ではない。ただ、パッケージの完成度が以前と比べて格段に高く、ほとんどカスタマイズなしで利用できる点が高く評価されているのだという。PROVANTISでも、むしろ顧客側が積極的に自社の業務手順をパッケージに合わせようとするケースが多いとのことだ。

 さらに、米アリスグローバルの安全性情報管理システムもここへ来て受注が好調。グローバルマーケットに対応して安全性情報を一元管理できる「ARIS g/j」のほか、安全性情報のデータマイニングツールや薬事情報申請用のデータベースなど周辺システムも完備されている。同社では、中長期に渡って導入ブームが続くとみている。

 電子実験ノートブックも、化学系ユーザーを中心とした「SymyxNotebook」(米シミックス)と生物系専門の「BioBook」(英IDBS)の2種類をサポートしており、好調な引き合いを得ているという。とくに、シミックス製品は自由度が高いことからユーザーの間で評価が高まっており、同社としても大きな手応えを感じているという。