2009年夏CCS特集:トムソン・ロイター
R&D全プロセスを総合支援、統合情報サービスさらに強化
2009.06.24−トムソン・ロイターは、基礎研究から製品のリリースにまでいたるR&Dサイクルのすべてのステージを支援する科学情報サービスを提供。多様で豊富な情報を持つ強みを生かしつつ、最近では「Thomson Pharma」、「INTEGRITY」、「Thomson Innovation」といった統合サービスの人気が高まっている。
Thomson PharmaとINTEGRITYは、医薬品情報、特許情報、学術文献情報、さらに市場や経営に関する情報まで、製薬企業の幅広いニーズにマッチする包括的な情報サービス。どちらかというと、前者はビジネス寄り、後者はサイエンス寄りの利用者が多い。
とくに、INTEGRITY関係はサイエンス性をさらに掘り下げる方向で、オプションサービスの「バイオマーカーセンター」は内容を大幅に充実させた。以前は6分野に絞っていたバイオマーカー情報を全領域に拡大し、現在は3,000を超えるバイオマーカーを収録。今後は毒性や安全性に関与するバイオマーカーも対象にしていく。また、INTEGRITYに登録されたデータを利用して物性予測を行う「PREDICTIVE PHARMACOLOGY MODULE」もサービスを開始している。
最近では、製薬企業のパイプラインに関する情報を調べるため、Thomson Pharmaを含めた複数のサービスを使い分けているユーザーも多いが、それらすべてに横串を通して一括で検索できる「PIPELINE DATA INTEGLATOR」サービスも好評を得ているという。
一方、知的財産に関連した領域では、新しい統合サービスであるThomson Innovationが決定版となる。とくにアジアの情報を強化しており、中国の特許や実用新案も全技術分野を収録している。オンデマンド翻訳機能を搭載しており、検索結果を世界の多くの主要言語に翻訳することが可能。特許情報に基づく判断を従来よりも迅速・簡単に行うことができる。
なお、同社では最新情報を広くユーザーに提供するためのイベント開催にも力を入れており、製薬業向けでは6月30日に「レギュラトリーサイエンスシンポジウム」、知財関係では7月8日に「イノベーションクライシス」を計画している。