JSOLがJ-OCTAのパッケージ販売を再開

ユーザーの声に応える、サービスパックもリリースへ

 2009.06.10−JSOLは、経済産業省プロジェクトの開発成果をベースに製品化した材料設計支援システム「J-OCTA」のパッケージ販売を再開した。昨年末に事業方針を転換し、受託での解析サービスを中心に据えてきたが、商用パッケージを求める声が根強いため、新規の注文に応じることにしたもの。

 J-OCTAの最終バージョンは昨年11月にリリースしたバージョン1.4。メジャーバージョンアップは凍結しているが、近くバグ修正をメインにしたサービスパックをリリースする予定。それに合わせて、構造物性相関(QSPR)機能をオプションとして新たに用意する。これは、昨年まで並行して開発を進めていたものだという。

 経産省プロジェクトの成果物は「フリー版OCTA」として現在もボランティアベースで開発が続いており、粗視化分子動力学エンジン「COGNAC」の最新バージョン7が先ごろ公開されたばかり。動的平均場法エンジン「SUSHI」も周期的に更新が行われている。専門BBSへの参加者も引き続き増加しているという。ただ、フリー版を一般ユーザーが使いこなすのは敷居が高い面がある。そこに、商用版J-OCTAの存在価値があったようだ。