トムソン・ロイターが「Web of Knowledge」の日本語インターフェース
先行調査から論文執筆まで日本語環境に対応、若手研究者の情報活用容易に
2010.02.19−トムソン・ロイターは18日、世界最大級の学術情報ソリューション「Web of Knowledge」の日本語インターフェースを21日(米国時間)から提供開始すると発表した。インターネット経由で文献調査などが行えるサービスで、日本語環境のパソコンから接続すると、自動的に日本語の画面やヘルプファイルが利用できるようになる。論文のオンライン投稿・査読システムも今年から日本語対応が行われているため、今回のリリースによって先行調査から論文執筆・投稿・発表・出版までの一連のワークフローの日本語化が完成したとしている。
今回、学術文献・引用検索データベースサービス「Web of Science」および文献管理・論文執筆支援ツール「EndNote Web」を含む「Web of Knowledge」プラットホームの日本語インターフェースがリリースされる。英語と中国語に続く3つ目の言語として対応したもの。日本の科学者の研究がグローバルサイエンスに大きな影響を与えている実態を考慮し、学部学生や大学院生、若い研究者らが海外の一流の学術情報を十分に活用できるようにすることが狙いだという。
「Web of Science」は世界の学術雑誌約1万1,000誌を網羅し、過去1世紀にわたる引用文献情報を合わせて収載することで、文献の影響力調査および研究の発展経過を追跡することが可能。一方の「EndNote Web」も同じプラットホーム上で提供されるツールで、論文執筆に必要な参考文献の管理や引用文献リストの作成をサポートしてくれる。
今回の日本語インターフェースは、年間サブスクリプション契約に含まれているので、既存ユーザーは追加費用なしで利用することが可能。インターフェースを英語や中国語に切り替えることも自由に行える。