2011年夏CCS特集:菱化システム

国内での開発対応に強み、電子ノートなど拡大へ

 2011.06.23−菱化システムは、加CCGの「MOE」などの計算化学製品群が好調。最新の計算理論の導入ときめ細かな技術サポートでさらにユーザー層を広げている。また今後は研究開発業務系のシステムソリューションの提供にも力を入れる考えで、欧米で実績のある有力なパッケージを着々と取り揃えつつある。

 MOEは国内の大手製薬会社に広く浸透しているが、ユーザーからの要望に国内で開発対応できることが大きな強みとなっている。菱化システムがMOEの開発環境である“SVL”に精通しており、同社のアドオンプログラムは世界中のMOEユーザーで利用されている。海外製品だが国産ソフトに近いサポートが可能となっている。

 同社では、恒例の「MOEフォーラム」を今年も7月13日に東京で開催する。国内における最新の応用事例などが紹介される。

 また、同じ開発元のたん白質立体構造情報管理システム「PSILO」も、機能充実を受け、国内でのさらなる普及に取り組んでいくという。

 一方、今後の中長期的なターゲットとしては、米ベルクエストのGLP/GMP対応ソリューション、英IDBSの電子実験ノートブック「E-Workbookスイート」の注目度が高い。知的財産を含む実験情報を電子的に集中管理することができ、法規制にも準拠したシステム化が可能。簡易的なデータ管理としては米ケムイノベーションの「CBIS」といったパッケージもあり、さまざまなレベルの顧客ニーズに最適なシステムを提供していく。


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