アクセルリスがデンマークの食品会社にELN導入

クリスチャン・ハンセン社が採用、知財管理でグローバル展開へ

 2011.12.22−アクセルリスは、デンマークに本社を置く食品および添加物の大手メーカーであるクリスチャン・ハンセン社に電子実験ノートブック(ELN)システムを導入した。知的財産の全社規模での管理を目的としたもので、グローバルな拠点を網羅したかたちでの導入計画を推進中。2年以内のプロジェクト完了を目指している。

 クリスチャン・ハンセン社は、世界20ヵ国以上に2,300名の社員を要する企業で、研究センターも各地に構えている。食品・栄養・医薬・農業分野に対して天然物由来のバイオ技術を生かした事業展開を行っており、とくに天然色素で有名だが、医薬分野でも世界で進行中の20以上の臨床試験プロジェクトへの採用実績があるという。

 今回、導入を決めたELN製品は、アクセルリスの全額出資子会社(今年5月に買収)であるコンチュア社の「iLabber ELN」(旧ConturELN)。社内サーバーに導入して使うオンプレミス型と、SaaS形式でサービスとして利用するクラウド型の両方の運用が可能だが、今回はオンプレミス型での導入となっている。簡便さと使いやすさ、TCO(総所有コスト)の低さが採用の理由だとしている。

 今年3月に、60名の研究者を対象にした試験導入が開始され、8月にはグローバルでの導入展開が正式に決定。現在は300名のユーザーで運用を行っている。プロジェクト全体は2年以内に完了させる予定である。

 試験導入の一環として、ELNをプロジェクトポートフォリオやSAPシステムをはじめとしたいくつかの重要な社内システムと統合しているが、すでに全社規模でのドキュメントの品質、整合性、透明性などの点で大きな改善効果がみられているという。


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