GSKがテラデータのDWHソリューションを導入

外部ソースを含めたデータ統合実現、ビッグデータ解析へ基盤整備

 2012.03.24−グラクソ・スミスクライン(GSK)は、複数ソースからの様々なデータ統合と、ビッグデータ解析のためのプラットホームとして、テラデータのデータウェアハウス(DWH)ソリューションを導入した。ERPやCRMといった社内データだけでなく、医薬品市場情報を提供するIMSや大手小売りのCVSなど、外部からのデータも共通のマスターデータとして収集。仮想データマートを用いてフレキシブルな分析を可能にしている。社内では、迅速なデータ提供、データ品質の向上、一貫したビジネスルールの適用などの効果があがっているという。

 同社は、TeradataデータベースV13を超並列(MPP)構成のTaradataサーバー5500で利用。11ノードが本番稼働しているほか、開発・テスト用にTeradataアプライアンス2650を12ノード使用している。各種データソースからデータを抽出・変換し、DWHに流し込むためのETLツールとしてインフォマティカを採用。BIツールにはクリックテックを、データ分析にSASを統合したシステムを運用している。

 新システムの利点はデータの流し込みが大幅に効率化されたこと。以前のシステムではETLプロセス自体が複雑で、月ごとに15テラバイトの流し込みが必要だったため、大きな負担がかかっており、その後のデータ活用という本来の目的に時間を使うことができなくなっていたという。

 また、分析用のデータマートが乱立し、五月雨式にサーバーやデータベースを増設した結果、データマートの数が数十個に膨れ上がってしまい、コントロール不能の状態になりつつあったということだ。

 今回のテラデータを中心にしたシステムでは、一度流し込んだデータを繰り返し使用でき、ビューを作成するだけで様々な用途に生かせるため、エンドユーザーの高度化するビジネスニーズに柔軟に応えることが可能になった。データマートは仮想化されており、迅速に独立した分析環境を用意することができる。

 同社では今後、今回のDWHの活用を促進するため、さらに幅広いソースから多くのデータを流し込んでマスターを大規模化し、分析環境を強化して、ビッグデータ解析の基盤整備を進めていく計画である。

******

<関連リンク>:

テラデータ(日本法人トップページ)
http://www.teradata-j.com/

インフォマティカ(日本法人トップページ)
http://www.informatica.com/jp/

クリックテック(日本法人トップページ)
http://www.qlikview.com/jp

SAS(日本法人トップページ)
http://www.sas.com/offices/asiapacific/japan//


ニュースファイルのトップに戻る