英IDBSが9月にも日本法人設立へ

すでにオフィス開設、代理店と協調しつつスタッフ増員図る

 2012.06.06−電子実験ノートブック(ELN)の大手ベンダーである英IDビジネスソリューションズ(IDBS)は、現地法人の設立など対日戦略を強化する。すでにスタッフ集めをはじめ、今年1月には本格的なオフィスを開設。9月までには日本法人の設立登記を完了させる。社長には旧シミックステクノロジーズの新谷智夫氏が就任する。現在の代理店と協調しつつ、自前でのスタッフ拡充も進め、2年後には開発元として顧客とのプロジェクトを遂行できる体制づくりを図りたいという。

 同社の設立は1989年。当初はアッセイ情報管理システム「Activity Base」で名を知られたベンダーだが、近年ではELN市場で急成長してきている。同社の「E-Workbook スイート」は製薬企業の生物系/化学系ELNとしてだけでなく、化学産業や食品産業、化粧品産業にも採用が広がっている。ある市場レポートでは、多目的型ELNとしてパーキンエルマー(旧ケンブリッジソフト)と双璧をなすとの評価を受けているということだ。

 もともとは、創薬研究における生物系実験のためのELNとして実績が拡大した。その後、非製薬分野では、各種の実験データが研究者個人のエクセルなどでばらばらに管理され、散在している現状を見直すため、多種多様な研究データを統合管理するプラットホームとして採用されるケースが増えている。

 現在、国内代理店として、CTCラボラトリーシステムズ(CTCLS)、菱化システムと契約を結んでいる。とくに、CTCLSとは「Activity Base」時代からの長い関係がある。

 同社は、今年1月に初めての本格的な日本オフィス(東京都渋谷区道玄坂1-12-1、渋谷マークシティウエスト22階、電話03-4360-5344)を開設、すでに5名のスタッフがいる。法人登記を機にさらに人員増を図り、代理店任せではなく、直接ユーザーの声を聞きながら市場の裾野を広げていく計画。コンサルタント、サポート、セールスなどを増やし、2年後にはプロジェクトをひととおり実施できるだけの体制にしていきたいとしている。

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<関連リンク>:

英IDBS(トップページ)
http://www.idbs.co.uk/

英IDBS(日本語ページ)
http://www.idbs.co.uk/jp/

CTCラボラトリーシステムズ(IDBS製品情報ページ)
http://www.ctcls.co.jp/products/list/idbs.html

菱化システム(IDBS製品情報ページ)
http://www.rsi.co.jp/kagaku/cs/ewb/index.html


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