レッドハットが基幹系システム向けサポートを強化

OEMパートナー3社と連携、メインフレーム級の長期・安定保証

 2012.04.12−レッドハットは11日、国内のOEMパートナーである富士通、日立製作所、NECと共同で記者会見し、Linuxを本格的に基幹系システム市場に浸透させる目的で国内向けサポートを大幅に強化すると発表した。「Red Hat Enterprise Linux 5」(RHEL5)および最新の「RHEL6」のサポート期間を現行の7年から10年へ延長するとともに、日本だけで提供しているサポートオプション制度「アドバンスド・ミッションクリティカル・プログラム」(AMC)を「RHEL6」にも適用する。これにより、メインフレーム市場の本格的なリプレースを狙うとしている。

 今回の戦略は、10年間のサポートを約束することで、基幹系システムに必要な安心・安定したプラットホームをLinuxで提供できることを大企業ユーザーに訴えかけようというもの。CPUやメモリー、ストレージの大規模構成に対応し、高性能な仮想化技術“KVM”を実装するなど、クラウド時代に最適なOSとして発売した最新の「RHEL6」を基幹系市場に一気に浸透させることを狙う。また、すでに「RHEL5」で基幹系システムを運用しているユーザーにはサポート期間を特別に13年間に延長(2020年まで)して安心感を高めている。

 一方、2008年から提供しているAMCは、通常のサポートのオプション契約で、問い合わせへの応答時間の迅速化や緊急の問題解決プロセス、根本原因分析、重大な問題の予測的通知など、高いSLA(サービスレベルアグリーメント)を実現。とくに、OEMパートナーとの連携により、シームレスなかたちで長期間にわたる安定したサポートを行うとしている。

 OS市場は、世界ではメインフレームとUNIXのシェアは十数%にまで落ちているが、国内ではいまだに30%以上を保っているといわれる。今回のAMCの拡張は、Linuxが本格的にメインフレームを置き換える転換点になるとして、同社では大きな期待をかけている。

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<関連リンク>:

レッドハット(日本法人トップページ)
http://jp.redhat.com/

レッドハット(製品ライフサイクル説明ページ)
https://access.redhat.com/support/policy/updates/errata/


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