富士通が臨床開発向けソリューションを強化

グローバル対応で新たに2製品、クラウドサービスとして提供

 2012.07.13−富士通は12日、医薬品の臨床開発向けソリューション「tsClinical」のラインアップを強化し、9月から日本と米国で発売すると発表した。臨床試験の実施基準をグローバルに統一する動きに対応した「tsClinical DDworks21 Global」と、臨床試験のコスト削減・期間短縮を実現する「tsClinical X-Management」の2製品を加えることにより、グローバルな臨床試験における品質確保とコンプライアンス対応が可能となる。2015年までに海外を含めて累計50億円の販売を見込む。

 今回の新製品は、国ごとに違っていた医薬品開発・承認申請プロセスの国際的な調和や、治験のCRO(臨床試験受託機関)への外部委託の進展など、製薬業界の新たな動きに対応して製品化したもの。

 「tsClinical DDworks21 Global」は、治験の状況(進捗、規制遵守、課題など)をみえる化することで、治験の品質確保と円滑な業務運用をグローバルに実現する。これにより、CROからの報告をタイムリーに受け取れないなど、製薬会社とCROの間のギャップを解消し、GCP違反や開発遅延のリスクを防ぐことができる。

 また、「tsClinical X-Management」は、治験に関する各種システムのデータを連携させ、XML形式で一元的に保管することにより、医薬品開発に携わる数多くの関係者がスムーズに情報を共有化できる環境を提供する。データ重複やデータフォーマットの不統一から生じる開発遅延、各種試験の不必要な繰り返しによるコストアップなどの課題に対応し、治験業務の全体最適化とQCD(品質・価格・納期)の大幅な改善を図ることができる。

 とくに、両システムともSaaS(サービスとしてのソフトウエア)形式の従量課金制で導入することが可能。実施中の治験の数などに応じて、小規模な構成でスタートし、オンデマンドでシステムの拡張・縮退を行うことができる。また、新しい規制への対応など最新の機能を常に利用できるとともに、長期的なデータ保管を低コストで行えるなどの利点もあるという。

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<関連リンク>:

富士通(製薬業開発系ソリューション)
http://jp.fujitsu.com/solutions/life/products/development/

富士通(tsClinical DDworks21 Globalの製品紹介ページ)
http://jp.fujitsu.com/solutions/life/products/development/clinical-saas/gcprisk/

富士通(tsClinical X-Managementの製品紹介ページ)
http://jp.fujitsu.com/solutions/life/products/development/clinical-saas/x-management/


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