アクセルリスがケムインフォ向け新クライアントソフト開発

クラウド対応で操作性・拡張性向上、絞り込み・追加計算も容易

 2013.10.16−アクセルリスは、研究開発に必要な化合物情報などを扱うケムインフォマティクス向けの新しいクライアントソフト「Accelrys Insight」および「Accelrys Insight for Excel」を開発し、提供開始した。ISIS、Isentris、Accordに対応したデータ検索・閲覧・可視化のための次世代ソリューションで、操作性・柔軟性に優れていることに加え、同社の共通システム基盤である“Accelrys Enterprise Platform”(AEP)を利用した拡張性が最大の特徴。クラウド環境にも適合したソフトとして開発されており、ユーザーの要望を反映させながら、今後も引き続き機能強化が図られるという。

 「Accelrys Insight」は、化合物データベースの検索・絞り込み、グラフ化などを含めたデータの閲覧、データ集合に対する追加計算・ドリルダウン分析など、さまざまな機能をウェブブラウザーを通して使用することが可能。検索・解析したデータからレポートやプレゼンテーションを作成し、それらをプロジェクトとしてチームで共有し、ネットワーク上のワークスペースを利用して共同作業することも容易に実行できる。

 画面の構成も自由で、以前のクライアントではプログラミングの知識がなくてはカスタマイズは行えなかったが、今回の「Accelrys Insight」ではエンドユーザーが自分で好みの画面に簡単に変えることができる。

 検索を行う際には対象となるデータベースのリストが表示され、特定のデータソースを指定することも、複数のデータソースを共通のクエリーで横断的に検索することも自由。検索したデータ集合で散布図やヒストグラムをつくりたいときも、ウィジェット追加のメニューアイコンから簡単に実行できる。また、データのフィルタリングも容易で、絞り込みに使いたいフィールド項目をドラッグして、画面内のフィルタリングエリアにドラッグするだけで即座にその結果が反映される。複数の項目での絞り込みや、特定の部分構造をフィルターにするなどの操作も簡単に行える。

 さらに、AEPに対応しているため、典型的な化合物データベースだけでなく、部署間の壁を越えてさまざまな企業データを研究の意思決定に活用することが可能。とくに、プラットホーム製品の「Pipeline Pilot」と連携できるため、ウェブサービス経由でアクセス可能なものであれば、内部データでも外部公開データでも、テキストでも画像でも、自由に取り込んで機能を拡張することができる。例えば、検索・解析したデータ集合に対して、logP計算を実行させ、計算値を新たなフィールドに加えてテーブルを再構成するなどの作業も容易に実行することが可能だ。

 一方、「Accelrys Insight for Excel」は、表計算ソフトのExcelに化学構造式を扱う機能などを組み込むためのアドインソフト。アクセルリスが提供してきたISIS for Excel、Isentris for Excel、Accord for Excelを統合する後継製品という位置づけになる。

 ローカルで使用するほか、ネットワークで「Insightサーバー」に接続すれば、「Accelrys Insight」と同様の機能をExcel上で使うことができる。「Pipeline Pilot」とも接続できるので、セルに入力された構造式を使って各種物性計算を行わせることも容易。

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<関連リンク>:

アクセルリス(日本法人トップページ)
http://accelrys.co.jp/

米アクセルリス(Accelrys Insight 製品情報ページ)
http://accelrys.com/micro/insight/insight.html

米アクセルリス(Accelrys Insight for Excel 製品情報ページ)
http://accelrys.com/micro/insight/insight-for-excel.html


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