CCS特集2014年夏:CTCライフサイエンス

ELN/GxP市場で成長、社名変更で第2の創業

 2014.06.25−CTCライフサイエンス(CTCLS)は、4月1日付で「シーティーシー・ラボラトリーシステムズ」から社名を変更し、第二の創業と位置づけて、ライサイエンス産業を包括的に支援する総合ベンダーを目指す方針を打ち出した。これまでは製薬業の創薬研究領域を得意としていたが、今後は創薬からCMC(化学、製造、品質管理)、開発、市販後、育薬までをカバーし、親会社である伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)との協調・連携をさらに深めていく。

 とくに、昨年から今年にかけて大きく伸びているのが電子実験ノート(ELN)。最近の一連の研究不正疑惑などで実験データを適切に記録・管理する重要性があらためて認識され、民間企業のみならず大学・公的研究機関でもELNへの関心が高まっているため。

 同社は、BIOVIA(旧アクセルリス)とIDBSという2大ベンダーのELNソリューションを擁しているため、ユーザーに幅広い選択肢を提供することが可能。ELNについては、国内のCTCのデータセンターからクラウドベースでサービスする検討も始めているという。

 また、法規制への対応が重要になる“GxP”領域での成長も同社の戦略目標の1つ。このため、このほどCTCと共同で「PharmaCUVIC」を製品化した。これは、CTCのデータセンターのクラウド基盤として、CSV(コンピューター化システムバリデーション)検証済みの環境を準備したもの。ユーザーはバリデーションにともなうドキュメントの用意や当局による査察対応などの負担から解放される。

 GLP対応の「Provantis」や、GMP領域の「QUMAS」、GVP領域の「agOnDemand」など、クラウドで実績のあるアプリケーションをSaaS型で提供することも計画している。


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