日立ソリューションズがアジャイル開発支援ソリューションを発売

米コラブネットと販売提携、ハイブリッドアジャイルなどの開発手法にも対応

 2014.09.13−日立ソリューションズは12日、米コラブネット(本社・カリフォルニア州、ビル・ポーテリCEO)と販売代理店契約を締結し、クラウドベースで利用できるALM(アプリケーションライフサイクルマネジメント)プラットホーム「TeamForge」を提供開始すると発表した。ビジネス環境の激しい変化に合わせて柔軟かつ短期間にアプリケーション開発が行える“アジャイル開発”に適した環境を整えることができるのが最大の特徴。海外では、10万人規模の技術者によるグローバルな分散開発プロジェクトを成功させた実績があるという。価格は、1ユーザー当たり年間8万8,000円。

 近年、要件定義にはじまり、設計、実装、テストまで、ソフト開発のプロセスを順番に進めていく“ウォーターフォール開発”に対し、事前に開発の詳細な計画はつくらず、顧客の要求に従って優先度の高い機能から順に、1〜4週間という短い周期で要求・開発・テストを繰り返しながらシステム全体を構築していく“アジャイル開発”の方法が注目されている。

 これは、ビジネスニーズの観点で優先度の高いアプリケーションを動かしながらその効果を確認し、市場環境や顧客ニーズの変化に俊敏に対応できるため。ただ、アジャイル開発では、ソースコード管理からチケット管理、文書共有、ビルドやテストの自動化、リソース管理など、オープンソースを含めた数多くのツール群を使用するため、分散した開発拠点で進められるプロジェクト間でツール活用ノウハウが共有しにくいとともに、全体の管理も複雑になって経営層にはその全ぼうや実態が理解しづらいという問題があった。

 コラブネットの「TeamForge ALM プラットホーム」は、ソフト開発をトータルに管理する統合プラットホームで、散在する開発拠点におけるツールや開発プロセスの統一、プロジェクト全体の進捗や問題の可視化を行うことが可能。また、ツールや開発プロセスの組み合わせのテンプレート化や、社内の知的財産の再利用によるガバナンスの実現、バグなどの不良トレーサビリティなどが特徴となっている。 SubversionやGitといったオープンソースツールの有償サポートも提供する。大規模ユーザーの中には、年間1,000万ドルの節約に成功した企業もあるという。

 米コラブネットのポーテリCEOは「開発のアジリティとガバナンスを高次元でバランスさせられることが最大の利点だ」と述べている。

 日立ソリューションズでは、アジャイル開発の先進的な取り組みを進めてきており、最近ではプロジェクトの最初と最後だけをウォーターフォール型で行う“ハイブリッドアジャイル”手法に注目して適用例を増やしてきているという。「TeamForge」自体はさまざまな開発手法に対応できるため、今後のアジャイル開発のためのソリューションやサービスの中核を担う製品として取り扱っていく。




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<関連リンク>:

日立ソリューションズ(トップページ)
http://www.hitachi-solutions.co.jp/

コラブネット(日本法人トップページ)
http://www.collabnet.jp/


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