日本オラクルがマーケティングクラウド事業を本格展開

次世代型マーケティングを実現、プロファイルから潜在顧客を選定

 2014.08.20−日本オラクルは19日、クラウド型の次世代マーケティングプラットホームの提供を本格的に開始すると発表した。マーケティング担当者が、複雑化するマーケティングツールを活用し、顧客の嗜好やニーズに合った情報を発信しつつ、顧客との長期的で良好な関係を構築するのに役立つ。IT市場全体の成長率が鈍化するなか、こうしたデジタルマーケティング市場は急成長が見込まれており、同社では営業体制やパートナー戦略の強化を通じて、この分野におけるナンバーワンの地位獲得を目指していく。

 オラクルは、過去2年間でデジタルマーケティング分野のクラウドベンダー7社を次々に買収し、製品間の統合を進めながら、「Oracle Marketing Cloud」(オラクルマーケティングクラウド)としての製品体系を整備してきていた。国内では、昨年秋から順次製品を投入しており、クラウド型ソーシャルメディア管理ソリューション「Oracle Social Cloud」、クラウド型のマーケティングオートメーションプラットホーム「Oracle Eloqua」、クラウド型クロスチャネルマーケティングプラットホーム「Oracle Responsys」をすでに提供中。ウェブ、ソーシャル、モバイルやeメールなどのさまざまなデジタルマーケティングチャネルを使って、個々にカスタマイズされた顧客体験を提供しながら、メッセージやキャンペーンなどの一貫性のあるマーケティング活動を展開することができる。

 これらに加え、今回新製品として提供されるのがクラウド型データマネジメントプラットホーム「Oracle BlueKai」。ビッグデータの中から最適な見込み客を抽出するためのツールで、従来はばらばらだったマーケティングデータを1つに集めて統合し、その行動・業種・属性などからセグメント化とターゲット化を行い、戦略的に利用できる顧客プロファイルを作成。ディスプレイ広告や検索あるいはソーシャルメディアといった各種のチャネルを通じて、対象顧客ごとにパーソナル化された広告配信を最適なタイミングで実施することができる。

 「Oracle BlueKai」では、世界最大規模のオーディエンスデータを利用し、精度の高いターゲッティングが可能になることが特徴だが、顧客の個人情報を取り扱わないことが、既存の顧客データベース製品との最大の相違点だという。匿名のままで、そのプロファイルから見込み客としてのポテンシャルを探ることができる。新規顧客の開拓に有用なツールであるといえそうだ。

 今回の「BlueKai」を含む「Oracle Marketing Cloud」は、欧米ではすでに実績豊富であり、その活用事例を参考にできることもメリット。クラウドベースなので、大企業から中堅中小まで企業規模に関わらず、先進のマーケティング手法を活用できる。日本オラクルとしては、専任の営業組織を発足させたほか、業界に特化した活用シナリオづくりにも力を入れる。また、マーケティングのノウハウを持つ広告代理店やウェブテクノロジー企業などとの協業も推進することにしている。

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<関連リンク>:

日本オラクル(Oracle Marketing Cloud 製品情報ページ)
http://www.oracle.com/jp/corporate/features/marketingcloud/index.html?intcmp=jpmc-bn-mktgcldpg-42014

日本オラクル(Oracle Eloqua 製品情報ページ)
http://www.oracle.com/jp/corporate/features/marketing-automation/index.html

日本オラクル(Oracle Responsys 製品情報ページ)
http://www.responsys.com/jp/marketing-cloud/products

日本オラクル(Oracle Social Cloud 製品情報ページ)
http://www.oracle.com/jp/corporate/features/socialcloud/index.html


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