アフィニティサイエンスと京都コンステラが共同で受託サービス

コア技術駆使しインシリコ創薬、研究開発を総合支援

 2015.03.14−アフィニティサイエンスは13日、京都コンステラ・テクノロジーズと業務提携し、インシリコ創薬に基づく受託研究・解析サービスを「ACISS」(Affinity-Constella In Silico Support)の名称で正式に提供開始すると発表した。両社のコア技術と各種ソフトウエアを組み合わせることにより、高速・高精度のインシリコスクリーニング、ターゲット予測、de novoデザイン、精密ドッキング解析などの計算業務実施、また顧客の要望に応じたハード・ソフトのシステム導入支援など、創薬研究を総合的にサポートしていく。

 両社は3年ほど前から計算化学ソフトの販売や活用で協力関係を深めてきていた。今回の「ACISS」サービスは、それぞれの技術とソフトを持ち寄って補完し合い、創薬研究の高度化に向けた多様なニーズに対応しようというもの。従来手法とは異なるアプローチで論理的な薬物設計が可能となり、新薬開発コストの削減、開発期間の短縮などのメリットを提供できるという。

 具体的なコア技術としては、CGBVS(相互作用マシンラーニング法)、ファーマコフォアベーススクリーニング、ドッキングシミュレーション、de novoデザイン−などを駆使する。

 とくに、CGBVSはタンパク質と薬物分子との相互作用情報の機械学習に基づくモデル化をベースに、化合物探索やターゲット予測、化合物デザインを行う手法。スーパーコンピューター「京」を用いたプロジェクトでの採用実績がある。

 ファーマコフォアベーススクリーニングは、生物学的活性を担うと考えられる化学的特徴の集合・空間配置(ファーマコフォア)を用いて、化合物データベースから医薬候補化合物をスクリーニングする手法。ファーマコフォアモデルの構築には、構造ベース(タンパク質の立体構造を利用)とリガンドベース(化合物の構造式情報のみを利用)の2種類の方法を利用することができる。

 ドッキングシミュレーションは、標的タンパク質の立体構造モデルを用いて、その活性ポケットに結合する化合物を探索する。立体構造が未知のターゲットに対しても、類似構造を鋳型としたホモロジーモデリングによって立体構造を組み立てることが可能。

 また、de novoデザインについては、京都大学と京都コンステラが共同開発した最新手法を活用する。フラグメントベース設計で生み出された化合物バリエーションをCGBVSで高速に評価し、PSO(粒子群最適化)などの最適化アルゴリズムを組み合わせることにより、広大な探索空間を網羅しつつ、効率的に候補化合物を絞り込むことができる。

 サービス料金は、基本料金と個別計算料金の合計額で、年間契約とスポット契約のいずれかのスタイルで受託契約を結ぶかたちになる。

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<関連リンク>:

アフィニティサイエンス(トップページ)
http://www.affinity-science.com/

京都コンステラ・テクノロジーズ(トップページ)
http://www.k-ct.jp/

京都コンステラ・テクノロジーズ(ACISSサービス紹介ページ)
http://www.k-ct.jp/service/ACISS.html


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