英CCDCがアカデミックユーザーに研究用ソフトの無料使用権

CSD・GOLDの年間ライセンス保持者対象、CSD-Enterpriseの全機能

 2015.10.07−英ケンブリッジ結晶学データセンター(CCDC)は、ケンブリッジ結晶構造データベース「CSD」またはドッキングソフト「GOLD」を年間ライセンスで使用している世界中のアカデミックユーザーに対し、多くの研究用ソフトパッケージを含む「CSD-Enterprise」の全機能を追加費用なしで提供すると発表した。CSDの構造化学データを活用するためのソフトが揃っているため、ユーザーは自分たちの研究内容に合わせて好きなソフトを自由にダウンロードできる。実際にこれが適用されるのは来年からになるという。

 CCDCは、公益のために化学および結晶学の進歩を図ることを使命とする機関で、とくに分子性結晶構造に関する最新のデータを網羅的に提供しているCSDには78万5,000件以上のレコードが収録されている。また、構造解析用ソフトを開発・提供しているほか、受容体モデリング、リガンドデザイン、ドッキング、リード最適化、材料研究などの専門家による研究サービスでも定評がある。

 今回のCSD-Enterpriseには、CSDデータベースを検索・解析するための基本的な機能を実装したCSD-Systemの新バージョンに加え、ドッキング解析ソフトのGOLD、粉末結晶構造解析ソフトのDASHのほか、構造化学、分子モデリング、生命科学、材料科学の研究向けソフトが含まれている。(別図参照)

 なお、国内では1981年からCCDCの代理店を務めている化学情報協会が民間向けのサービスを提供している一方、大阪大学蛋白質研究所が国内の大学・教育機関向けの窓口となっている。




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<関連リンク>:

ケンブリッジ結晶学データセンター(トップページ)
http://www.ccdc.cam.ac.uk/

化学情報協会(CSD 製品情報ページ)
https://www.jaici.or.jp/wcas/wcas_ccdc.htm

大阪大学蛋白質研究所(CSD 関連情報ページ)
http://www.protein.osaka-u.ac.jp/csd/csd.html


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