2016年夏CCS特集:ヒューリンクス

主要ソフトが機能強化、リード最適化ツール搭載も

 2016.06.23−ヒューリンクスは、化学や医薬の研究開発で利用できるパッケージソフトを提供し、多様化するユーザーの要求に応えている。取り扱い製品は、この分野の定番といえるソフトから、新しい技術や発想をベースにした新進気鋭のソフトまで、幅広いラインアップを誇っている。

 なかでも、同社が長年扱っているのが米パーキンエルマーのサイエンスソフトウエアスイート「Chemシリーズ」。このほど最新バージョン15.1がリリースされた。構造式作図から三次元分子モデリング、化合物情報管理までのフルスイートを備えた「ChemOffice」と、構造式作図を中心にした「ChemDraw」の2種類があり、化学者や生物学者が研究で日常的に必要とするツール群が豊富に用意されている。

 最新バージョンは、Windows10やMacOS 10.11など、最新のOS(基本ソフト)に対応したことで、動作の安定性が向上している。また、それぞれのプロフェッショナル版を購入すると、クラウド型電子実験ノート「Elements」の1年間の使用権が付いてくるのも、いまだけの特典となっている。

 その他、歴史のあるソフトでは、クリスタルソフト社の結晶構造解析ソフト「Crystal Studio」もバージョン15となってさらに機能性が高まっている。とくに、結晶構造データベースを備えたエンタープライズ版や、第一原理シミュレーションが可能なクオンタム版が人気。最新バージョンでは、ラウエ法に関する機能が充実したという。

 一方、比較的新しいソフトでは、英オプティブリアムの「StarDrop」が6月にバージョン6.3に機能強化される。これは、創薬向けの化合物探索ソフトで、各種物性予測、ケミカルスペース解析、スコアリング、構造式−物性値の相関解析機能、毒性予測、生物学的等価体変換などの機能を搭載。最新版では、ユニークなプラグインモジュールとして、独バイオソルブITが開発した「SeeSAR」が提供開始される。メディシナルケミスト向けのリード最適化ツールで、実績も豊富なことから大きな反響が期待できそうだ。


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