菱化システムが来年4月にCCS事業を全面移管
新会社「モルシス」に継承、組織・人員もそのまま移行
2016.12.06−菱化システムは、来年4月からCCS事業を新たに設立された「モルシス」に全面的に移管する方針を固めた。新会社は、現在の組織・人員のすべてをほぼ引き継ぐが、同事業の最大のパートナーである加ケミカルコンピューティンググループ(CCG)が筆頭株主となり、資本関係はなくなるため、菱化システムとしては長年のCCS事業から手を引くかたちになる。ただ、現在取り扱っている製品の販売と技術サポートはそのままの体制で継承されるため、ユーザーの視点からはほとんど変化を感じさせないという。
モルシス(MOLSIS、Molecular Simulation and Infomatics Systems)の資本金は3,000万円。3分の2をCCGが出資するため、CCGの日本法人という位置づけになる。社長は、菱化システム常務執行役員の後藤純一氏(科学技術システム事業部長)が務め、CCS関連の科学技術システム事業を移管するかたちでスタート。CCG以外の約18社の取り扱い製品に関してもそのままビジネスを続ける。
設立登記はすでに済ませており、本社所在地は同事業部の現在地と同じ東京都中央区新川1-28-38、東京ダイヤビル1号館7階。電話=03-3553-8030、FAX=03-3553-8031(来年4月1日より)。使用中のオフィスおよび付帯するセミナールームなどの施設もそのまま引き継いで利用していく。人員規模は約20名で、来年4月以降の当面の運転資金も問題なく、1年目から黒字でスタートできる見通しだという。来年3月末までは菱化システムとしてこのまま事業を継続し、4月1日からモルシスに切り替わる。
菱化システムは、1987年9月に当時のバイオシム製品(現バイオビア)の総代理店だった三菱商事とタイアップしてCCS事業に進出。1991年4月にバイオシムの総代理店となり、以後は生命科学と材料科学の両分野をカバーし、モデリング&シミュレーションとインフォマティクス系の両方を手がけるベンダーとして、国内のCCS市場をリードしてきた。CCGとの関係は1997年9月からで、長年の信頼関係の厚さが今回の新会社設立につながったようだ。
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<関連リンク>:
菱化システム(科学技術システム事業部のトップページ)
http://www.rsi.co.jp/kagaku/cs/
加CCG(トップページ)
http://www.chemcomp.com/
モルシス(トップページ)
http://www.molsis.co.jp(予定)