ダッソー・システムズが3次元CAD最新版「SOLIDWORKS 2019」

設計から製造まで情報伝達効率化、新VRアプリケーション追加

 2018.10.24−ダッソー・システムズとソリッドワークス・ジャパンは22日、三次元設計開発アプリケーションの最新版「SOLIDWORKS 2019」を11月から販売開始すると発表した。今回は250項目以上の機能強化を行っているが、とくに設計から製造までのものづくりにおいて、各フェーズで生成される情報をシームレスにつなげる機能に重点を置いたという。設計製造プロセス全体の情報伝達性を高めることにより、製品の品質向上、利益拡大、製品投入時間の短縮が実現される。日本だけの特別な製品構成として、川下の生産技術や製造準備を効率的に行うための製品群をまとめた「設計・製造パッケージ」も準備しており、こちらは通常価格322万2,400円のところ、198万円の特別価格で提供する。

 SOLIDWORKSは、三次元製品設計から、配線や基板などの電気設計、シミュレーションによる設計検証、一元的な製品データ管理(PDM)、技術文書やCGを利用したコミュニケーション、さらに製品製造情報(PMI)をベースにした製造まで、多くの製品群で構成されるプラットホームソリューション。各フェーズをカバーする製品群がシームレスに連携できることが特徴となっている。

 今回の最新版は、まずパフォーマンスを大きく改善。操作時間を最大で45%削減しており、大規模デザインレビューモードの表示が高速化されただけでなく、アセンブリーに直接編集操作を加えることが可能になった。また、設計要件を満たす形状の作成を自動化するトポロジー最適化機能が強化されたほか、メッシュボディを活用した3Dモデリング、交差補助記号の設定などの図面機能強化など、機能性がさらに深まっている。

 さらに、ペン操作などのイノベーションも導入。マイクロソフトのSurface Dialによるズーム/パン/回転操作、ペンによるスケッチ、手書きでの寸法入力、ペンによるモデルの操作が可能。部品やアセンブリーに直接ペンでマークアップ(書き込み)を追加し、CADモデルとともに保存してPDFに出力できるようになったため、設計チームと外部とのコミュニケーションがいっそう容易になるという。

 また、仮想現実(VR)や拡張現実(AR)を活用するための「SOLIDWORKS Extended Reality」が新たに搭載された。3Dモデルを利用した没入型の空間表現を行うほか、CADデータとプロパティをglTF形式で出力することも可能。手軽に入手できるさまざまなVRデバイスに対応しており、設計者やエンジニアは社内外での共同レビューを改善できるだけでなく、組み立てや製品取り扱い方法のユーザートレーニングを効率化する効果も期待できる。

 なお、製品のライセンス価格は、CAD機能をベースにした「SOLIDWORKS Standard」が98万5,000円、「SOLIDWORKS Professional」が118万円。





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