デジタル・リアリティが国内データセンターで新サービス

「PlatformDIGITAL」提供開始、エクストリーム-DがHPCサービス

 2020.02.14−データセンター事業者の米デジタル・リアリティと、三菱商事との折半出資による日本法人であるMCデジタル・リアリティは12日、北米で昨年末に提供開始したグローバルデータセンタープラットフォーム「PlatformDIGITAL」(プラットフォームデジタル)と新たなコロケーションサービスを3月から国内でもスタートし、その最初の顧客としてエクストリーム−D社が契約し、クラウドベースのHPC(ハイパフォーマンスコンピューティング)を同社のデータセンターから提供していくと発表した。

 エクストリーム−Dは、デジタル・リアリティの大阪第二データセンターを拠点に、「XTREME-Stargate」サービスを展開する。HPC環境を時間単位で使用(共有型)したり、自社専用のHPC環境を構築して活用したりできるIaaS(サービスとしてのインフラストラクチャー)サービス。レノボ製サーバーを使用した独自設計のスパコンシステムで、大阪第二センターの特徴を生かした高密度実装で拡張性に優れている。これまで、設計製造シミュレーション、材料シミュレーション、インシリコ創薬、人工知能(AI)/機械学習(ML)などの用途で実績があるが、新たなデータセンターではこれまでの2倍に当たる2,000コアまで使用できる環境を用意しているという。

 デジタル・リアリティは、世界の14ヵ国に210以上、利用可能面積として340万平方フィート以上のデータセンターを持っており、2,000以上の顧客にサービスを提供中。国内では、東京に2ヵ所(3ヵ所目を建設中で2021年9月稼働予定)、大阪に2ヵ所のデータセンターを構えている。このうち、大阪第二データセンターは昨年7月に開設したものだが、今年3月から「プラットフォームデジタル」が利用可能となる。これは、顧客のデジタルビジネスを拡張するための信頼できる基盤となるもので、データをやり取りする中心地として働くグローバルデータセンタープラットフォームを意味しているという。データセンターのサイズ、規模、場所、構成に関係なく、ビジネスニーズに合わせてカスタマイズされたインフラの展開と管理を可能にするもの。単一のデータセンタープロバイダーとして、グローバルなカバレッジ、キャパシティ、エコシステム接続のニーズに対応できる。

 大阪第二データセンターは、1ヵ所当たり1メガワットのコロケーションが可能で、ラック当たり8キロワットという高密度電源を備えていることが特徴。同一センター内で数ラックの利用から数十〜数百ラックまでの拡張性を有している。エクストリーム−D社が同センターを利用することにしたのも、高密度実装可能なラックと電源の拡張性がHPC用途に最適だと判断したからだという。また、サービスのグローバル展開を前提に、世界各国で統一した品質と安全性を確保したサービス共通化が図れること、コロケーションサービスで必要に応じたりソース拡張が可能なこと、「プラットフォームデジタル」の活用によりユーザー環境との接続など新たなサービス展開が可能になることなども理由になった。

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<関連リンク>:

米デジタル・リアリティ(日本語トップページ)
https://www.digitalrealty.jp/

MCデジタル・リアリティ(トップページ)
https://www.mc-digitalrealty.com/

エクストリーム−D(トップページ)
https://xtreme-d.net/ja/


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