インフォコムが免疫レパトア解析を支援ソフト

米MiLaboratoriesと代理店契約、TCR/BCR解析を効率化

 2020.04.10−インフォコムは8日、欧米の大手製薬企業向けに遺伝子解析ソフトを提供する米MiLaboratories社(本社・カリフォルニア州、ユーリ・ニコルスキーCEO)と販売代理店契約を締結し、免疫レパトア解析ソフトウエア「MiXCR」(ミクサー)などの製品の販売および受託解析サービスを開始すると発表した。コロナウイルスを含む新型ウイルス感染症の病態解明や治療薬の有効性評価をはじめ、がん、白血病、悪性リンパ腫の診断精度向上への活用が期待されるという。

 MiLaboratoriesは、2018年に設立された企業で、米国とロシアを拠点とし、解析ソフトや試験キット、受託解析サービスなどを提供している。ロシュ、ノバルティス、サノフィ、アムジェン、ブリストルマイヤーススクイブなどのほか、大阪大学発バイオベンチャーのKOTAIバイオテクノロジーズにも導入実績がある。

 主力製品の「MiXCR」は、免疫レパトア解析という新技術を採用した遺伝子解析ソフト。次世代シーケンサー(NGS)によって細胞の表面に発現するT細胞受容体(TCR)やB細胞受容体(BCR)の遺伝子配列の多様性を網羅的に解析し、その免疫状態の変化を定量化することができる。免疫領域において特定の異物(抗原)に反応する抗体を検出する場合、細胞染色等を用いて研究者がひとつずつ確認するため、検出精度にばらつきがあった。「MiXCR」を使うと、試薬と組み合わせ免疫細胞の反応量を数値化できるため、従来よりも短時間かつ正確に対象となる抗体遺伝子を検出することが可能。

 インフォコムでは、「MiXCR」の導入支援および受託解析サービスを展開し、国内での免疫レパトア解析の普及を推進していく考えだ。

******

<関連リンク>:

米MiLaboratories(トップページ)

https://milaboratory.com/

インフォコム(MiXCR製品情報ページ)

https://www.infocom-science.jp/product/detail/mixcr.html


ニュースファイルのトップに戻る