2021年夏CCS特集:日本ケミカルデータベース

クラウドで海外法規検索、モニタリングサービスも追加

 2021.06.29−日本ケミカルデータベース(JCDB)は、化学物質管理や化学品に関わるコンプライアンス関係のソリューションを提供。物質情報および法規制情報に関するデータベースを整備するとともに、それらを業務に活用するためのアプリケーションを販売している。

 とくに評価が高いのが米ULヴェリフィケーションサービス(旧ケムアドバイザー)が開発している海外法規検索のための「LOLI」。2009年から同社が販売代理店を務めているが、開発元の創業は1986年であり、長年の積み重ねで高い信頼を築いている。世界131カ国を対象にした6,000以上の海外法規制リストと、EHS(環境・健康・安全)リストや海外インベントリーを網羅している。登録物質数は約39万。

 実際に利用するためには、手元のパソコンにインストールして使う「LOLIデスクトップ」、インストールなしのクラウド環境で利用できる「LOLIインザクラウド」の2種類の年間契約があるほか、従量制で利用できる「ChemADVISORオンライン」も用意されている。最近では、毎週データが更新されるインザクラウドの人気が高い。

 さらに、近く新製品として「LOLIイルミネーター」がファミリーに追加される予定。これは、モニタリングのためのツールで、チェックしたい物質やデータ項目をあらかじめ登録しておけば、1週間間隔でデータが更新されているかを確認してお知らせが届くという仕組みである。デスクトップやインザクラウドと組み合わせて利用することができるが、イルミネーター単独でも年間契約が可能であり、料金も低めに設定されているため、LOLIデータベースを初めて使ってみたいというエントリー向けのニーズにも期待しているという。

 また、英NCECが提供している緊急電話対応サービス「CareChem24」も、化学品輸送や取り扱いに関する規制順守に役立つとして好評。化学品緊急対応の訓練を受けた専門のオペレーターが日本語を含めた多言語で的確な対応をサポートする。LOLIと合わせて契約するユーザーも多いという。

 一方、同社が豊富に取り揃えているSDS(化学物質の安全データシート)作成支援システムも、クラウド型で使いやすい「ezSDS」が好調で、新規契約が増えている。受託でのSDS作成サービスも好評を得ている。


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