2010年夏CCS特集:アフィニティサイエンス
最新バージョン相次ぎ提供、技術サポート体制充実
2010.07.28−アフィニティサイエンスは、海外の優れた研究支援ソフトの販売を中心に、国内の研究者に向けた各種のサービス展開を志向。今年から技術サポートの専門スタッフを採用し、ますます体制を充実させている。
CCS関係では薬物設計と材料開発の両分野のソリューションをそろえているが、なかでも材料系の主力製品がウィーン工科大学で開発された「WIEN2k」。密度汎関数法をベースにした固体の電子構造計算プログラムで、並列計算にも対応している。6月には最新バージョンが提供されており、安定性が向上したということだ。
また、4月から新たにスペインのナノテックエレクトロニカ社の第一原理分子動力学シミュレーションソフト「SIESTA」の取り扱いを開始している。マドリード自治大学などの研究者グループが開発したソフトで、数千・数万原子からなる大規模な分子・結晶を解析することが可能。
一方、医薬向けでは、オーストリアのインテル・リガンド社の「Ligand Scout」の最新バージョン3.0が6月にリリースされた。たん白質とリガンドの複合体情報からのファーマコフォアモデル作成に加えて、リガンドベースのモデル作成機能も盛り込まれており、幅広く利用できるようになった。また、オープンアイ社の配座発生プログラムOMEGAと連携することで、バーチャルスクリーニングを行うことも可能。
同社では、ファーマコフォアを使ったスクリーニングは、ドッキングよりも高速で良好な結果が得られる場合が多いとしており、製薬会社からの引き合いも強いことから、さらなる普及を目指していくことにしている。