2010年冬CCS特集:ヒューリンクス

2大製品ますます好調、独自に初級セミナーも実施

 2010.12.02−ヒューリンクスは、内外の科学技術系パッケージソフトを幅広く扱っており、研究者や技術者の要求を多様な満たす充実した製品ラインアップを持つことが強み。CCS分野でも多くのソフトを提供しているが、なかでも米ガウシアンの汎用量子化学計算パッケージ「Gaussian09」、「ChemBioDraw」や「ChemBioOffice」に代表される米ケンブリッジソフト製品がメインとなっており、ユーザーの裾野の広がりに対応するため講習や教育に力を入れてきている。

 とくに、Gaussian09については、初めて利用するユーザーや導入を検討している顧客向けに、同社独自で4月から初級セミナーを定期的に開催。当初は夏ごろまでの予定だったが、好評につきスケジュールを延長して現在も実施中だ。

 回を重ねるごとに参加者からのフィードバックも増えており、テーマ別に関心のあるところだけを学びたいという要望に応えて、来春からは講習のコースや内容をさらにグレードアップさせる計画である。同社のセミナーには若い受講者が多く、今後の楽しみが大きいという。

 一方、ケンブリッジソフト製品は、大学の教員・学生にとっても基本的なツールであり、メーカー側との共催で大学で講習会を開くことが多い。11月にも、富山県立大学の地域連携公開セミナーとして開催されたばかり。今年は地方への販売に力を入れており、流通チャネルを広げたこともあって、販売実績も順調に拡大中だとしている。

 そのほかの製品としては、米シスタットの「SigmaPlot」が今年度内には最新バージョン12に機能強化される。汎用の統計・グラフ作成ソフトだが、アドオンモジュールとして、酵素反応や酵素の熱安定性などの酵素およびたん白質に関するデータを分析・レポートするための「阻害形式決定用モジュール」、組織や細胞の生理機能を調べるための電気生理学データをダイレクトに取り込んで解析する「電気生理学モジュール」が用意されているため、医薬分野での利用が多い。

 また、クリスタルソフトが開発した多機能型結晶構造解析ソフト「Crystal Studio」も年内には最新のバージョン12がリリースされる。現在、無償アップグレードキャンペーンを実施中。


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