伊藤忠テクノソリューションズがクラウドサービスの新体系“cloudage”

企画・開発から運用・保守まで網羅、５カテゴリーに40種のサービスを展開

　2010.10.08−伊藤忠テクノソリューションズ（CTC）は7日、クラウドコンピューティング関連のサービス体系を新ブランド“cloudage”（クラウデージ）のもとにまとめ上げ、提供を開始すると発表した。5つのサービスカテゴリーに約40種類のサービスを再編・展開するとともに、新たにクラウド型ポータルサービス「cloudage portal」、ストレージ＆バックアップシステムの統合コンサルティングサービス「SOIDEAL for Storage／SOIDEAL for Data Protection」、「VMware vCloud Director」をベースにしたセルフサービス型仮想化ホスティングサービス（トライアル版）を提供する。同社は、2012年度を目標とする経営3ヵ年計画を推進中で、クラウド関連で700億円の売り上げを目指している。

　同社は、今年4月にクラウドビジネスを企画・推進する専任組織「クラウドビジネス企画推進部」を設立。中期経営計画においても、クラウド関連が成長の最大の柱となっている。すでに多数のクラウドサービスを立ち上げており、2009年度で300億円の売り上げ規模に達しているという。これを2012年度に700億円（全社売上計画は3,600憶円）にまで拡大させる。

　今回、提供中のサービスを含めて、「プライベートクラウド構築ソリューション」、「仮想化ホスティング」、「SaaS」、「クラウド導入コンサルティング」、「クラウド運用アウトソーシング」の5つにカテゴリー分けし、全体を“cloudage”の統一ブランドで体系化した。クラウド導入に関するコンサルティングから、企画、開発、構築、運用、保守サポートにいたるまで、すべてのフェーズを網羅した総合体系となっている。（サービスラインアップは下表参照）

　とくに、新たに提供開始するサービスである「cloudage portal」は、ASP形式で行ってきた既存ポータルサービスを、マイクロソフトのシェアポイントサーバー2010を基盤にリニューアルしたもの。Wikiやブログ、アンケートなどの各種パーツを組み合わせて社内サイトやグループサイト、取引先と共有するサイトなど、目的や規模に合ったさまざまなポータルサイトを柔軟に構築することができる。立ち上げや構築、運用をCTCに任せることも可能。価格は1ユーザー当たり月額980円から。

　また、コンサルティングサービスの「SOIDEAL」は、プライベートクラウド環境を構築するためのサーバー仮想化・統合化のためのコンサルティングサービスとしてスタートしたものだが、今回はサーバー分野に加えてストレージおよびバックアップ環境にまでサービス領域を拡大した。これにより、プライベートクラウドにおける統合データマネジメントのインフラ構築を包括的に支援できるようになった。

　3つ目の新サービスは、IaaS/PaaS領域に属するセルフサービス型仮想化ホスティングサービス。米ヴイエムウェアのクラウド向けポータルソフト「VMware vCloud Director」を基盤としており、ユーザーが自分で必要に応じてサーバーやストレージ、ネットワークなどのITリソースを増減させることが可能。同社ではすでに、専門エンジニアがフルアウトソース型で対応する仮想化ホスティングサービス「TechnoCUVIC」を提供しているが、セルフサービス型をメニューに加えることでユーザーの選択肢を広げる。まずは、トライアルサービスとして開始し、来年1月から本サービスに移行する予定である。

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