2011年夏CCS特集:エルエイシステムズ
NMR関連ソフトでリード、先端計測ハードも拡大
2011.06.23−エルエイシステムズは、核磁気共鳴(NMR)を中心に生命科学研究や医療分野向けのソフト/ハードをラインアップ。新しい製品群も加え、積極的な事業拡大を目指す。
ソフトウエアは、米国立衛生研究所(NIH)で開発された「NMRPipe」が主力。高速多次元NMRデータ処理・解析システムで、たん白質の構造解析などで標準的に利用されるツールとして国内にもユーザーが多い。
また、医療向けでは、人体の核磁気共鳴断層撮影装置(MRI)データから取り出したスペクトルを自動処理し、代謝産物の定量解析を行う「LCModel」(加ステファン・プロベンチャー)、医用画像処理ソフト「Analyze」(米メイヨークリニック)、脳画像解析を得意とする「nordicICE」(ノルウェーのノルディックイメージングラボ)などのシステムを重点的に伸ばしていく。
一方、ハードウエアでは、先端的な計測機器として米AVIVバイオメディカル製品への期待が大きい。生体高分子の立体構造解析に有効な円二色性分光装置「モデル420/420SF」、たん白質の結合など生体高分子の相互作用を高感度に解析できる分析超遠心機用蛍光検出システム「AU-FDS」の2種類があり、国内でも実績が出始めている。後者はベックマン・コールターの分析超遠心機に取り付けて使用する。
また、米テクマグの広帯域NMR/NQR分光計「LapNMR」は、コンパクトなシングルボード製で使いやすい。