サイバネットシステムがCCS事業から完全撤退

上層部が経営判断、現時点で各製品の引き継ぎ先なし

 2011.07.29−サイバネットシステムが、CCS(コンピューターケミストリーシステム)市場から撤退することを表明した。27日付の顧客向けメールで明らかにしたもので、会社全体の経営方針の見直しの結果、CCS関連の全製品の販売を取りやめることにしたという。対象となるのはすべて海外のソフトだが、現時点で国内でこれらを引き継ぐ代理店はあらわれておらず、今後はそれぞれの開発元に直接問い合わせてほしいとなっている。

 同社は、2004年に東証一部に上場したのを機に、将来性のある新分野としてCCS市場への進出を決めた。当時のアダムネットから営業権譲渡を受けるかたちで事業をスタートさせたが、それ以降はいくつかの製品の出入りがあり、現在では加シムバイオシス、英キーモジュール、米バイオバイト、英デジタルケミストリーの製品を販売していた。

 とくに、シムバイオシス製品は2008年秋から取り扱いを開始したもので、市場での評価も高かった。サイバネットシステムとして、これらを含めた2010年度のCCS事業そのものの業績は悪くはなかったようだが、上層部の経営判断として完全撤退という結論が下された。


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