2012年夏CCS特集:IDビジネスソリューションズ
多目的型ELNで実績拡大、日本法人設立準備進む
2012.06.27−IDビジネスソリューションズ(IDBS)は、電子実験ノート(ELN)の「E-Workbook スイート」で急成長中。多目的型のELN製品で、エンタープライズクラスのデータ共有プラットホームとして柔軟な機能性を提供する。医薬品だけでなく、化学・農薬や食品・化粧品業界でも採用が広がっている。非製薬分野では、多種多様な実験データなどを統合管理する目的での導入例が多い。国内でも評価が高まりつつあるため、今年は製薬の生物系ELN市場を中心に売り上げ倍増を狙うという。
同社は英国に本社を置く企業で、今年1月に正式に日本オフィスを開設。現在のスタッフは5人で、9月までに日本法人としての設立登記を完了させる予定だ。代理店として、CTCラボラトリーシステムズおよび菱化システムと提携しているが、法人化を機にコンサルティング、サポート、セールスなどを充実させる。代理店と協調しつつ、開発元としても顧客とのプロジェクトを遂行できる体制づくりを図るという。
一方、製品面では、今夏に最新バージョン9.2がリリースされる。ウェブベースの機能がさらに強化され、ノートの閲覧だけでなく、編集もブラウザーで行うことが可能。将来的にはフルウェブ化の方向が示されているが、ウェブサービスでコンポーネント間の連携が容易になるので、外部のシステムやサービスとの接続がしやすくなるというメリットがある。
年末から来年にかけて登場予定の次期バージョン10では、スプレッドシートやワークフロー機能もウェブに対応するほか、タブレットPCもサポートされる。実験室内に持ち込んでELNを利用することができるように、タブレットの特性を生かした機能や操作性が盛り込まれるという。