2012年夏CCS特集:インフォコム

ヘルスケア領域で成長加速、相互作用解析で新製品

 2012.06.27−インフォコムは、重点事業領域と位置づけるネットビジネスとヘルスケア分野での成長を加速させる。とくにヘルスケアでは、医療情報の高度活用による医療の質向上を目指した医療機関向けソリューションおよびサービス、製薬企業のMR(医薬情報担当者)支援システムなどに加え、ライフサイエンス研究支援分野への取り組みとして幅広いCCS製品を提供している。帝人が55%の株式を所有していることもあり、帝人ファーマのシステム構築を手がけるなどで実地での経験も豊富だ。

 同社が提供する製品は、オミックス解析やバイオマーカー探索などの研究領域で活用するバイオインフォマティクス系、データベースを基盤に医薬候補化合物の設計・創出を狙うケムインフォマティクス系の両面を網羅する多彩なシステム群で構成される。

 同社の実績の一例としては、抗がん剤関連のバイオマーカーの同定に成功し、特許を取得した国立がん研究センターとの共同研究プロジェクトがある。臨床応用をにらんだ基礎研究と、診断・治療に直結する臨床研究をつなぐトランスレーショナルリサーチの関連でも注目されているという。

 一方、最新パッケージとして今年発売したのが豪デザートサイエンティフィックの製品群。たん白質/リガンド複合体の相互作用解析を行うための一連のツールで、新規性の高い手法を導入していることで注目を集めている。

 また、英ドットマティクスからは「D4O」(ドットマティクス・フォア・オフィス)がリリースされた。エクセルで化学構造を簡単に取り扱って物性計算を行うことができるほか、文書やプレゼンテーション資料の作成も容易だ。


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