アクセルリスがドイツがん研究センターにELN導入
統一基盤として1,000人規模で利用へ、コンチュア製品を採用
2012.12.18−アクセルリスが提供する電子実験ノートブック(ELN)製品の1つである「Contur ELN」が、このほどドイツがん研究センター(DKFZ)に導入された。4部門/20人の化学者および生物学者を対象にしたパイロットプロジェクトを経て正式に採用が決まったもので、DKFZの全部門に実装されると、約1,000人の研究者が同システムを利用することになるという。
DKFZ(Deutsches Krebsforschungszentrum)は、2,500人以上の職員を抱えるドイツ最大の生物医学研究機関。がんの成長過程の観察や危険因子の識別、がん予防の新しい方法の模索を目的として活動しており、ハイデルベルク大学病院と共同で設立した国立腫瘍疾病センター(NCT)を通して臨床面での研究も推進している。
現在、DKFZを含めた学術機関の研究者は、助成金の獲得競争の激化に加え、当局からはデータの共有および保護について厳格な要求を示されるなど、さまざまな課題を抱えている。各地に分散した研究チームや外部パートナーをサポートするためのセキュリティが強固で透明性のある研究環境を必要としているという。
今回のDKFZにおけるELN導入は、紙の実験ノートから電子媒体への転換を図り、情報共有と知的財産の保護を推進することが主要な目的となっている。TCO削減や、管理性と情報の再利用促進という観点で、研究グループ全体を統一したELNで束ねることを最初から想定していたとしている。
「Contur ELN」は、アクセルリスが昨年買収したスウェーデンのコンチュア社が開発した製品で、オンプレミス型とSaaS型の2種類の運用形態を選択できる。今回のDKFZでの導入はオンプレミス型となる。システムの導入展開が迅速なうえ、閲覧・修正を記録する監査証跡機能も検証済みであり、価格的にも手頃であることなどが導入の決め手になったという。
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<関連リンク>:
アクセルリス(日本法人トップページ)
http://accelrys.co.jp/
米アクセルリス(Contur 製品情報ページ)
www.accelrys.com/products/eln/contur
CCSnews(コンチュア社買収の記事)
http://homepage2.nifty.com/ccsnews2/2011/2q/2011_2Qacclconturaquire.htm