iSpartanには、Spartan'10とともに利用できるデータベース「SSPD」のサブセットが内蔵されており、約5,000個（フルセット版は20万個以上を収録）の分子についての構造情報やMO計算結果を参照することが可能。美しい3次元グラフィックスで分子軌道や静電ポテンシャルマップを表示させることができるほか、1H NMRと13C NMR、IRのスペクトル図を確認することもできる。
ウェイブファンクションの「iSpartan」が国内でもリリース
AppStoreから1,700円でダウンロード、サーバーソフトと連携も
2012.11.13−米ウェイブファンクションは、アップルのiPad/iPhone/iPod touchで利用できる計算化学ソフト「iSpartan」を正式にリリース、このほど国内でも入手可能となった。App Storeからオンラインで購入でき、国内価格は1,700円。構造式のスケッチや3次元分子モデルの表示、計算結果の閲覧などをタッチ操作で行えるほか、別途「iSpartanサーバー」と組み合わせれば分子軌道法（MO）計算を遠隔で走らせることもできる。こうした製品がどのようなユーザー層に受け入れられるか、反響が注目されるところだ。
iSpartanには、Spartan'10とともに利用できるデータベース「SSPD」のサブセットが内蔵されており、約5,000個（フルセット版は20万個以上を収録）の分子についての構造情報やMO計算結果を参照することが可能。美しい3次元グラフィックスで分子軌道や静電ポテンシャルマップを表示させることができるほか、1H NMRと13C NMR、IRのスペクトル図を確認することもできる。
もちろん、任意の分子構造式を2次元でスケッチし、ボタン1つで3D化させることも可能。これらの構造やスペクトル、分子軌道、静電ポテンシャルマップは画像に変換してその場でメールに添付して送信することができる。
一方、iSpartanサーバーは、iSpartanをクライアントとする専用のサーバーソフトで、WindowsまたはMacにインストールして使用する。こちらの価格は、クライアント2個までの年間ライセンスが民間15万7,500円、公的研究機関10万5,000円、教育機関5万2,500円、クライアント10個までは同じく47万2,500円、31万5,000円、15万7,500円となる。購入窓口は同社の日本支店。
iSpartanサーバーと組み合わせると、iSpartan側からフルセットのSSPDを検索したり、任意の分子のMO計算を実行させたりすることが可能になる。ただし、計算機能は限定的で、構造最適化とエネルギー計算、スペクトル予測だけに限られる。計算手法は、EDF2汎関数を使用した密度汎関数法（6-31G*）のみとなる。
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＜関連リンク＞：
ウェイブファンクション（日本支店トップページ）
http://www.wavefun.com/japan/
米ウェイブファンクション（iSpartan製品紹介ページ）
http://www.wavefun.com/products/iSpartan/ispartan_main.html
