米アクセルリスがスイスのSIベンダー「ビアリス社」を買収
ペーパーレス実験ソリューション提供、コンサルティングも強化
2013.01.25−アクセルリスは、製薬・化学などの実験情報のペーパーレスソリューションを提供するスイスのビアリス(Vialis AG、CEO=Ulf Fuchslueger)を500万ドルで買収したと発表した。欧州において電子実験ノートブック(ELN)や研究情報管理システム(LIMS)などの構築・導入プロジェクトを手掛けるシステムインテグレーターで、シミックス時代から長年のパートナー関係にあった。ビアリス社はコンサルティングサービスでも実績豊富で、新領域に事業を広げているアクセルリスにとっては、専門ノウハウの補完の意味でも、今回の買収は大きなメリットがあるようだ。
ビアリス社は、スイスのリースタールを拠点に、製薬・バイオ、化学、農業科学などの業界にサービスを提供する有力システムインテグレーター。。2005年からアクセルリス(旧シミックス)のパートナーとして、スイスやオーストリア、ドイツ、英国を中心に活動しており、ELNをはじめ、ラボ業務の実行システム、ラボ情報の管理システムなど、電子化された研究環境を実現するためのソリューション提供を得意としている。このため、幅広いベンダーのソリューションを取り扱っているが、今後はアクセルリス製品を核にしたシステム構築がメインになっていくと思われる。
とくに、アクセルリスのプロセス管理およびコンプライアンススイートの導入にかかわっていく。具体的な製品としては、Accelrys Electronic Laboratory Notebook、Accelrys Laboratry Execution System、Accelrys Electronic Batch Records、Accelrys Enterprise Platform、Accelrys Discoverant−などが中心になる。
今回の買収金額は500万ドルで、組織や人員はアクセルリス社内に統合される。ただ、今後3年間での成長目標達成を条件に、最大500万ドルの追加報酬がもとの株主らに対して現金で支払われるという。
またビアリス社は、実験データ管理の効率向上を目的としたビジネスプロセスコンサルティングサービスも実施。独自の手法を用いて、顧客の実験プロセスを分析し、効率性の最適化、設計努力による品質向上、コンプライアンス改善、ナレッジ再利用の最大化、サイクル期間の短縮などの分野で高い評価を得てきていたということだ。
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<関連リンク>:
ビアリス(トップページ)
http://www.vialis.ch/
アクセルリス(トップページ)
http://accelrys.com/