米CASがシュプリンガーと提携しDBコンテンツ拡充

化学雑誌165誌から実験項情報、SciFinderからアクセス

 2013.04.03−米ケミカルアブストラクツサービス(CAS)は、このほど欧州を本拠とする学術出版社シュプリンガーと提携し、データベース(DB)のコンテンツを強化した。1985年以降のシュプリンガーの化学雑誌165誌に掲載された化学反応に関係する数千の実験項情報を収録。CASの検索サービス「SciFinder」を通して利用することができる。文献の原本に直接当たらずに実験の詳細情報が得られるため、化学物質の合成方法の調査などが大幅に効率化されるという。

 CASは、SciFinderを通して6,200万件以上の一段階および多段階反応・合成反応に加え、それらに関連する実験項へのアクセスを提供している。

 実験項は、化学反応情報を調べる際に、反応物・生成物・反応条件などに加えて新たに追加されたデータ項目で、2010年末から利用可能となっている。その後も継続的に情報源を広げており、今回はシュプリンガーの雑誌からの実験項情報を加えた。

 SciFinderの反応検索の結果として、詳細な実験条件などをその場で確認できるため、便利だとして利用者からの評価も高い。従来は、文献や特許の全文から実験項情報をみつけること自体にかなりの手間がかかっていたという。

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米CAS(トップページ)
http://www.cas.org/

シュプリンガー・ジャパン(トップページ)
http://www.springer.jp/

化学情報協会(SciFinder紹介ページ)
http://www.jaici.or.jp/sci/SCIFINDER/index.html


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