CCS特集2013年夏:アクセルリス

医薬製剤・製造向けで攻勢、QbD実現で品質改善

 2013.06.26−アクセルリスは、研究開発に科学的な革新を導入する“SILM”(サイエンティフィック・イノベーション・ライフサイクル・マネジメント)領域を総合支援するベンダーとしてさらに業容を拡大。この3年間で2億7,000万ドルをM&A戦略に用いるとともに、組織強化にも1億ドル以上を投資してきた。

 とくに、同社が新領域として日本市場で拡大を狙うのが、製薬企業やCMO(医薬製造受託企業)を対象にした医薬製剤・製造向けソリューションである「アクセルリス・プロセスマネジメント&コンプライアンス・スイート」。

 なかでも「Accerlys Discoverant」は、医薬製造時の製法・環境・工程・原材料・品質特性などのファクターが品質に及ぼす影響をリスクアセスメント手法を用いて解析し、製品の品質を適切な範囲(デザインスペース)でコントロールする“QbD”(クオリティ・バイ・デザイン)アプローチによるデザインスペース解析や当局への製造販売申請に役立つソフト。

 QbDのための評価・分析を実施するために必要な基礎データは、製剤開発や製造部門に分散した業務システムの中に存在しているが、これまではそれらを効率よく取り出す手段がなかった。Discoverantは、システム間に散在するデータを仮想的に集約する機能を持っており、現場のユーザーがデータベース構造を参照しながら必要なデータを抽出できる「ダイナミックマッピングエンジン」を搭載している。製品の品質向上・製造コスト削減を実現するため、製薬業以外に食品・化学業界でも導入実績が豊富だという。

 また、法規制に対応した仕方で品質試験業務のSOP(標準作業手順書)を順守させる「ラボエクゼキューションシステム」(LES)も、コンプライアンス対応の重要なソリューションとして注目されている。


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