CCS特集2013年夏:アフィニティサイエンス

国産ベンダーとの提携拡大、材料系はクラウド対応

 2013.06.26−アフィニティサイエンスは、生命科学から材料科学分野まで幅広いモデリング/シミュレーションソフトを提供。計算科学技術に関する小回りの利いたサービスで高い評価を確立しつつある。

 生命科学分野では、オーストリアのインテ・リガンドのファーマコフォア研究向け統合システム「Ligand Scout」、伊タレッタの分子記述子計算ツール「DRAGON」、イスラエルのシナジックスのCCS学習教材「モレキュラーコンセプター」などがある。

 また国産ソフトでは、京都コンステラ・テクノロジーズが開発した高速インシリコスクリーニングソフト「CzeekS」を販売している。これは京都大学で開発された独自の相互作用マシンラーニング法(CGBVS)を採用したもので、スクリーニング対象となる分子の記述子発生のためにDRAGONが使用されたことがきっかけになり、提携の話が進んだという。

 京都コンステラは、このほど新たにファーマコフォアモデルを使用したバーチャルスクリーニングサービスを商品化したが、アフィニティもLigand Scoutの提供でそれに協力することになった。このサービスでは、150万化合物のライブラリーに対してCGBVSで1次スクリーニングをかけ、数万個程度に絞ったところでLigand Scoutによる高精度スクリーニングを実施する。

 一方、材料科学系は、スペインのナノテックの密度汎関数法ソフト「SIESTA」、ウィーン工科大学の固体電子構造計算ソフト「WIEN2k」を提供しているが、今回新たに富士通のクラウドサービス「TCクラウド」で利用することが可能になった。計算資源の不足を補う意味で使い勝手が良い。


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