CCS特集2013年夏:日本ケミカルデータベース
ELNに法規制DB提供へ、クラウドでSDS作成
2013.06.26−日本ケミカルデータベース(JCDB)は、化学物質の物質情報・法規制情報を提供する専門ベンダー。インターネット経由でのデータベース検索や、SDS(化学物質の表示および安全データシート)作成支援ソフト販売および作成受託サービスで高い評価を築いている。
とくに化学物質の法規制情報に関しては、研究段階で該当物質かどうかを把握するために利用したいというニーズが高まっている。その点で注目されるのが電子実験ノート(ELN)との連携である。実際に、ELNベンダーと協調して、同社の法規制データベースをELNに組み込むプロジェクトが進行中。化学業界向けのELNに搭載される予定で、上半期中にもデモ版を完成させる。
ELNは、化学物質を扱う実験に関連した知的財産を一元的に管理できる研究インフラとして注目されているが、製薬業界では、法規制物質を適切に扱うためのコンプライアンス対応が原動力となって導入が先行している。化学業界向けでも同様のニーズが期待できるという。
一方、SDS作成支援サービスでは、パッケージソフトの販売に加え、今年の下半期からクラウドサービスを開始する準備を進めている。安価かつ手軽にSDS原案を作成できるようにすることを目指しており、実際のサービスは大手のシステムインテグレーターと提携して行う予定である。
また、SDSに基づいて輸送時の事故などに緊急対応するエマージェンシーレスポンスサービスを行う英NCEC社と新たに代理店契約を結んだ。24時間/365日、多言語対応の「ChemCare24」と呼ばれるサービスで、化学品を輸出する製造業者、物流業者にとって有用性が高い。